ハリアーの乗り降りがしづらい理由とは?改善するテクニック

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上質さとスタイルが魅力のトヨタ・ハリアーですが、日常で意外と差が出るのが「乗り降りのしやすさ」です。SUV特有の座面高、サイドシルの形状、スポーティなシートが重なると、体をひねる量や足の上げ幅が増えがちです。本稿では、その要因を構造面から解きほぐしつつ、サイドステップの効用と注意点、まず取り組みたいゼロ円テク、ユーザー像別のコツ、さらにRAV4/CX-5/ヴェゼル/エクストレイルとの比較観点まで、実用本位でまとめました。
ハリアーの乗り降りがしづらいと言われる理由

(出典:闘志エンジン)
トヨタ・ハリアーは「流麗なクーペフォルム」を打ち出したスタイルが魅力ですが、この美点が乗降性では不利に働く場面があります。まず、SUVならではのヒップポイントの高さで、地面との段差が増えます。段差そのものは視界確保や運転疲労の軽減に寄与しますが、足腰が弱い人や小柄な人には一歩の“上がり幅”が心理的・物理的ハードルになります。次に、ドアを開けた際に跨ぐ「サイドシル」の幅と形状。ハリアーは静粛性や剛性を重視した設計のため、サイドシルの縁に厚みを感じる個体があり、足の出し入れで引っかかりやすいという声が出やすい要素です。最後に、包み込むようなスポーティなシート形状。ホールド感は走行時の安心感につながる一方で、乗り込み・降りる瞬間は太腿や腰の動線を邪魔しやすく、体をひねる量が増えます。実際、掲示板では「頭をぶつけた」「姿勢を工夫して解消した」といった書き込みも見られ、体格やシート設定次第で体感が変わることがわかります。デザイン面ではクーペ調のルーフラインが乗降時の頭周りクリアランスに影響し得るため、シート位置と合わせた“入口の作り”を吟味するのがコツです。(トヨタ自動車WEBサイト)
SUVならではの高めの車高が段差を生む
視点が高い利点の裏返しで、足を「持ち上げる」動作が必要になります。特に雨の日や靴底が滑りやすい時は段差が負担です。
サイドシルの幅と形状が足の動きを妨げる
厚めのシルは剛性・静粛性メリットの一方、跨ぐ量が増えます。衣服の裾やヒールが触れやすいのも難点です。
スポーティなシート形状が体の動きを制限する
しっかりしたサイドサポートは走行時に◎ですが、乗降では太腿の抜き差しに追加動作が要ります。
本当に必要?サイドステップの効果と注意点

(出典:闘志エンジン)
サイドステップは足掛かりを増やし、段差を“2段化”して動作を細分化できるのが最大のメリットです。特にお子さまや高齢者の同乗が多い家庭では有効です。一方で、外装の突起規制をはじめ保安基準への適合、車幅増、最低地上高や巻き込み時の安全配慮など、確認すべき点がいくつもあります。純正(ディーラー取り扱い含む)や信頼できるブランドの製品は、角の丸みや突出量の基準を満たす設計・表記が明確で、車検の不安が少ないのが一般的です。価格は素材(ABS/FRP/アルミ)、塗装の有無、取付工賃で変動し、相場感としては数万円~十数万円が目安。実店舗でのフィッティング実績や、塗装込み見積もりの明確さを重視しましょう。ユーザーの体験談では「頭をぶつけやすい」「シート後退で解決」といった“原因と対処”がセットで語られることが多く、まずは無償でできる設定・姿勢の見直しから始め、必要に応じてサイドステップを検討する順序が合理的です。(国土交通省)
サイドステップが乗り降りを助ける仕組み
足載せ面を追加し、膝関節の曲げ角を減らします。結果として体幹のひねりや腕力への依存を下げ、安定した三点支持を作れます。
サイドステップ装着で気をつけること3選
- 保安基準(外装の突起・突出量・面取り)に適合する製品か。
- 最低地上高や縁石での接触リスクが増えないか。
- 洗車・冬場の泥はねで滑りやすくならないか(滑り止め加工の有無)。(国土交通省)
純正品と社外品の違いと選び方
純正・ディーラー扱いは適合と耐久の安心感が高め。社外はデザインや価格の幅が広く、ブランドの適合実績と取付店の技量が鍵です。(トムス公式オンラインショップ)
取り付け費用の相場とお店選びのポイント
本体価格に塗装・取付工賃を加えると総額は数万円~十数万円に。見積もり時は「塗装色コード」「脱着点数」「穴あけ有無」を確認しましょう。(トムス公式オンラインショップ)
実際のユーザーの声・使用感まとめ
「頭をぶつけたがシート位置調整で改善」など、姿勢と設定で体感が変わる報告が多め。道具に頼る前に運転席メモリーや入退車アシスト機能も活かしましょう。(価格.com掲示板)
サイドステップだけじゃない!簡単な改善テクニック

(出典:闘志エンジン)
まず試したいのは「設定の最適化」です。ハリアーには乗降を助けるポジションに自動で動く機能(グレード装備差あり)があり、ステアリング位置・シートスライド量・チルト/テレスコを含め、頭上と腰回りの“逃げ”を確保すると体のひねりが減ります。次に、アシストグリップの正しい使い方。腕で体を引き上げるのではなく、踏み込み脚とグリップで三角形を作る意識が安定に効きます。最後に、駐車位置の工夫。段差の少ない路面や、ドアが全開しやすいスペースを選ぶだけで、サイドシルの跨ぎや頭上クリアランスに余裕が生まれます。衣服や靴の滑りにも注意し、雨天は靴底の水分を軽く払ってから動作すると安心です。小物では、足元の滑り止めや乗降用クッションも有効ですが、まずはコストゼロの「姿勢・設定・環境」の三点セットから取り組むのが合理的です。(トヨタ マニュアル)
テクニック1:アシストグリップの正しい使い方
「引っ張る」より「支える」。骨盤を先に回し、股関節から乗せていく意識がポイントです。
テクニック2:体の向きと足の運び方の工夫
先に腰をドア側へ回し、片足ずつ丁寧に。太腿の当たりを減らします。
テクニック3:駐車場所を工夫して段差を減らす
車止めの位置や路面勾配を観察し、足を置く面を平坦に。乗降動線が短くなります。
【要注意】特に乗り降りが大変な3つのケース

(出典:闘志エンジン)
高齢者、幼児連れ、スカートや着物といった服装制約のある方は、ハリアーの「段差」「サイドシル」「シートサイド」の三重ハードルが重なりやすい層です。高齢者は関節可動域や筋力の低下で“一歩”が大きな負担です。幼児シートはドア開口の使い方が重要で、腰の高さとチャイルドシートのリーチが合わないと、抱き上げる側の腰に負担が集中します。スカート/和装はサイドサポートで生地が引っかかりやすく、姿勢を崩してしまうリスクがあります。いずれも、車両側の調整(シート後退・ハンドル上げ)と、人の動きの順番の最適化で多くが緩和できます。必要に応じて乗降用の携帯クッションや滑り止め手袋を使い、雨天や暗所では足元照明を活用して視認性を上げましょう。
ケース1:高齢者が安全に乗り降りするコツ
座面を一時的に下げ、シートを目一杯後退。ゆっくり確実に三点支持を作ります。
ケース2:子供のチャイルドシート乗せ降ろしの注意点
ドア開口角を大きく取り、腰ではなく膝を使って近づきます。
ケース3:スカートや着物を着た女性の乗り降りの工夫
先に腰掛けてから脚を揃えて回す“回転式”で、生地の引っかかりを回避します。
購入前に比較!他SUVとの乗り降りやすさの違い

(出典:トヨタ公式ホームページ)
トヨタRAV4はボクシーなパッケージで天地方向の余裕を作りやすく、開口の見切りも良好です。一方、トヨタ・ハリアーはクーペ調のルーフラインで見た目の上質感と引き換えに、頭周りの逃げを作るにはシート/ハンドル設定の工夫が必要です。マツダCX-5はタイトなシートと厚めのサイドサポートで走りの一体感を重視する分、乗降では腿の抜き差しに追加動作が必要な傾向。ホンダ・ヴェゼルは車格的に一回りコンパクトで、ヒップポイントと車高のバランスが取りやすく、日常域では段差感が控えめです。日産エクストレイルはスクエアなキャビンでドア開口の使い勝手が良く、二列目アクセスも素直。最終的には「デザインの好み」と「毎日の動作回数」で優先順位が変わります。家族の体格・服装・荷物量を想定し、試乗時に“入る/出る”を何度も試すのが正解です。(トヨタ自動車WEBサイト)
トヨタRAV4との比較
開口の直方体感が高く、頭上の余裕を作りやすいぶん、乗降の段取りがシンプルです。(トヨタ自動車WEBサイト)
マツダCX-5との比較
シートサポート強めで走りは◎。乗降では太腿の“乗り越え”が増える傾向です。(Mazda Japan)
ヴェゼル・エクストレイルとの比較
ヴェゼルは段差感が小さめ、エクストレイルは開口の使い勝手が素直。体格との相性確認が重要です。(ホンダ)
後悔しないために!改善策を選ぶ際の2つの注意点

(出典:トヨタ公式ホームページ)
サイドステップは「誰にでも効く万能薬」ではありません。まず、車検・保安基準への適合確認。外装の突起規制は曲率や突出量などの条件があり、適合不明の製品は車検非対応になる可能性があります。次に、費用対効果。同乗者の年齢構成や利用頻度を踏まえ、まずはシート/ステアリング設定、アシストグリップの使い方、駐車位置の工夫といった“ゼロ円対策”でどこまで改善するかを確かめ、その上で必要な投資額と効果のバランスを判断しましょう。ディーラーや実績のある用品店での取付は、基準適合とアフター対応の安心感という付加価値も含めて検討するのが賢明です。(国土交通省)
注意点1:サイドステップが車検に通らないケース
角の面取り不足や突出量超過など、外装の突起規制に抵触する場合はNG。適合表示と取付説明の明確な製品を選びます。(国土交通省)
注意点2:費用対効果を考えた改善策の選び方
「設定・姿勢・環境→用品」の順で段階的に。必要十分の効果に留めるのがコスパの近道です。
最後に

(出典:トヨタ公式ホームページ)
ハリアーの乗降性は「段差」「サイドシル」「シート形状」の三点を理解し、設定・姿勢・環境の順で整えると大きく改善します。サイドステップは有効な選択肢ですが、法規・地上高・滑り対策・取付品質を満たしてこそ力を発揮します。最終判断は、家族の体格や服装、チャイルドシート運用など“日常の動作回数”で決めるのが合理的です。購入・装着前には必ず実車で入る/出るを繰り返し確認し、費用対効果と安全性のバランスで後悔のない選択をおすすめします。
要点
- トヨタ・ハリアーはSUVらしいヒップポイントの高さ、幅広めのサイドシル、ホールド感の強いシート形状が重なり、体格や服装次第で“ひと手間”増えやすいです。
- サイドステップ(ランニングボード)は段差を分割して有効ですが、保安基準・最低地上高・滑り対策などの確認が前提で、まずは「シート/ハンドル設定・体の運び・駐車位置」のゼロ円改善が先決です。
- 購入検討時はRAV4/CX-5/ヴェゼル/エクストレイルなどと“入口の作り”と座面位置を試乗で複数回チェックし、家族の体格や服装、チャイルドシート有無を前提に選ぶのが失敗しにくいです。
参考文献
- トヨタ ハリアー|室内空間(運転席オートスライドアウェイ等)
https://toyota.jp/harrier/usability/index.html (トヨタ自動車WEBサイト) - トヨタ ハリアー|取扱説明書トップ
https://toyota.jp/ownersmanual/harrier/index.html (トヨタ自動車WEBサイト) - 国土交通省|道路運送車両の保安基準 告示・別添20「外装の技術基準」PDF(外装突起規制)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/kijyun/saimokubetten/saibet_020_00.pdf (国土交通省) - トヨタ RAV4|室内空間(乗降性に関する公式記述あり)
https://toyota.jp/rav4/usability/index.html (トヨタ自動車WEBサイト) - マツダ CX-5|公式カタログPDF(シート/パッケージ記述)
https://www.mazda.co.jp/globalassets/assets/cars/cx-5/common/pdf/cx-5_catalog.pdf - ホンダ ヴェゼル|装備・室内空間(パッケージングの公式説明)
https://www.honda.co.jp/VEZEL/webcatalog/utility/ (ホンダ) - 日産 エクストレイル|室内(内装/開口の情報)
https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail/interior.html (日産自動車) - TOM’S|ハリアー80系用サイドステップ(エアロ部品の価格相場の参考)
https://www.auto-acp.com/harrier/%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BC-%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%83%AD/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%83%E3%83%97/%E3%83%88%E3%83%A0%E3%82%B9-80%E7%B3%BB-detail1436.html (オートアクセサリープロデュース) - 例:ハリアー(ヴェンザXU80共用)向けランニングボード取扱(踏み台タイプの有無/価格感の参考)
https://www.amazon.com/Running-Harrier-2020-2025-Accessories-Brackets/dp/B0FJ6G54KB (amazon.com) - 例:輸入ランニングボードの国内販売ページ(適合・価格の実例確認)
https://store.shopping.yahoo.co.jp/allier-store/aus-1185-180.html (Yahoo!ショッピング)
注:上記のうちTOM’Sのサイドステップは“エアロ(外観)目的の部品”が中心で、実用踏み面としての“ランニングボード”は別製品です。実際に「踏める」設計か、保安基準に適合するかは各商品の説明・適合表をご確認ください。
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