BMW 3シリーズの歴史

BMW 3シリーズは1975年に初めて登場し、以来、革新と進化を続けてきました。スポーティーなドライビングエクスペリエンスと高品質な内装で知られる3シリーズは、世界中で多くのファンを獲得してきました。各世代ごとに技術とデザインの両方で大きな変化を遂げており、その歴史を振り返ることでBMWの技術力とデザイン哲学を理解することができます。

3シリーズとは?

BMW 5シリーズを一回りコンパクトにし、街中でも郊外でもその魅力が感じられるのがBMW 3シリーズです。セダンとツーリングモデルの展開があり、クーペが多いBMWのラインナップの中でも広めな居室スペースがポイントです。比較的シンプルな構成のボディー形状ゆえに空力性能が高く、BMWの走行感を代表するシリーズでもあります。

BMW 3シリーズの誕生と初期モデル(E21)

1975年に初めて登場したE21は、BMWの小型セダンとして市場に投入されました。この初期モデルは、そのスポーティーな性能と高い品質で瞬く間に人気を博しました。初期のBMW 3シリーズとしての基盤を築きました。そのデザインはシンプルでありながらもエレガントで、多くのファンに愛されました。02シリーズのボディーを発展させ曲面を生かした優美なデザインを持ち、伝統のM10系エンジンを搭載しています。軽量ボディーから繰り出される軽快なエンジンレスポンスと俊敏なハンドリング特性をもった2ドアセダンです。サスペンション形式は前輪がマクファーソン・ストラット式、後輪がセミトレーリングアーム式サスペンション式、外観上の特徴でもあったボディサイドのキャラクターラインから開く逆アリゲーター式ボンネットも2002より引き継いでいます。登場時は全グレードに直列4気筒エンジンを搭載、キャブレター仕様の316、318、320とインジェクション仕様の320iが用意されました。初期のBMW 3シリーズとしての基盤を築きました。そのデザインはシンプルでありながらもエレガントで、多くのファンに愛されました。

第二世代(E30)の進化とその影響

1982年に登場したE30は、3シリーズの名声をさらに高めました。グレードは直列4気筒エンジンを搭載する「315」、「316」、「318i」、直列6気筒エンジンを搭載する「320i」、「323i」であり、直列6気筒エンジンの搭載は初となりました。そして、ベストセラーとなる4ドアセダンのデビューはほぼ同時期に登場したメルセデス・ベンツの小型セダン190Eと人気を分け合うことになります。また、E30は初めて全輪駆動モデルを導入し、3シリーズの多様性を広げました。デザイン面ではより角ばった形状が特徴的で、エアロダイナミクスの向上に寄与しました。E30はまた、モータースポーツにおいても成功を収め、多くのレースで勝利を収めました。

第三世代(E36)の技術革新

1990年に登場したE36は、技術革新の象徴となりました。E36は新しいサスペンションシステムと改良されたエンジンを搭載し、走行性能が大幅に向上しました。エンジンは6気筒系の全モデルでDOHC化が行われ、サスペンションはフロントはストラット式サスペンションでリアは従来の後輪用セミトレーリングアーム式から変更され、Z1から受け継いだセントラルアーム式サスペンションとなりました。またE36は初めて5速オートマチックトランスミッションを採用し、運転の快適性が向上しました。内装デザインも一新され、より高級感のある仕上がりとなりました。E36はその時代を代表する車種として、多くの賞を受賞しました。

第四世代(E46)のデザインと性能

1998年に登場したE46は3シリーズのデザインと性能を新たなレベルに引き上げました。E46は滑らかな曲線を多用したデザインが特徴で、より洗練された外観を実現しました。316と318は4気筒モデルで、320からが6気筒モデルとされました。車高を下げて専用サスペンションと内装、バンパーなどを装備したMスポーツモデルも後ほど設定されることになります。さらに、E46は最新の安全装備を搭載し、運転者と乗客の安全性を高めました。E46はその優れた性能とデザインで、多くのファンを魅了しました。

第五世代(E90)のモダンな進化

2005年に登場したE90はモダンな進化を遂げた3シリーズです。E90は新しいデザイン言語を採用し、より現代的な外観を実現しました。エンジンも一新され、ターボチャージャーを搭載したモデルが導入されました。これにより、さらなるパワーと効率を実現しました。また、E90は最新のインフォテインメントシステムを搭載し、ドライバーの利便性を向上させました。

第六世代(F30)の登場とその特徴

2011年に登場したF30は3シリーズの次世代モデルとして大きな話題を呼びました。F30は軽量化と剛性向上を実現し、走行性能がさらに向上しました。またエンジンラインアップも多様化し、ハイブリッドモデルも導入されました。デザイン面ではよりシャープなラインを持つ外観が特徴で、スポーティーさとエレガンスを兼ね備えています。内装も高級感が増し、快適性が向上しました。

第七世代(G20)の未来へのステップ

2018年に登場したG20は3シリーズの最新モデル(2024年現在)として未来へのステップを象徴しています。G20は最新のテクノロジーを搭載し、自動運転支援システムや最新のインフォテインメントシステムを備えています。エンジンもさらに進化し、効率とパフォーマンスが向上しました。また、G20は環境性能にも配慮し、ハイブリッドモデルや電動モデルもラインアップに加わりました。デザイン面でも未来志向の要素が取り入れられています。

BMW伝統のスポーティーで精密なプレス・ラインや象徴的なキドニー・グリルなどの伝統を継承しつつ、新世代のBMWデザイン・コンセプトを採用することで、洗練されたスタイルになっています。BMWブランドの特徴である片側2灯式ヘッドライトにはフルLEDヘッドライトが採用されたほか、六角デザインのデイ・ランニング・ライト・リングと、内部の2つの光源にブルーのL字型エレメントを備えたBMWレーザー・ライトも設定されました。インテリアにはBMW Operating System 7.0を採用したBMWライブ・コックピットを装備し、照明操作パネルは従来のダイヤル式からスイッチ式に改められたほか、新デザインのシフトレバーを採用しています。さらに歴代初となる電動式パーキングブレーキが搭載されています。「OK, BMW」で起動するAIを活用した新開発の「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」をブランド初採用し、これは音声会話だけで車両の操作、情報へのアクセスが可能となる機能であり、今までの音声入力と異なり、より自然な会話に近い言葉で、ドライバーの指示や質問を理解し、適切なサービスを起動可能にします。パワートレインは先代のLCIモデルと同様、B48/B58のガソリンエンジン・B47のディーゼルエンジンが設定され、日本仕様の全モデルに8速ATまたは8速スポーツATが搭載されました。

まとめ

BMW 3シリーズは各世代ごとに革新と進化を続けてきました。その歴史を振り返ることで、BMWがどのようにして現在の地位を築いたかを理解することができます。3シリーズは今後もその革新を続け、さらなる進化を遂げることでしょう。未来の3シリーズがどのような姿を見せるのか、非常に楽しみです。

Follow me!

YouTubeチャンネルのお知らせ

本記事をお読みいただきありがとうございます。

本サイトは車関連の記事を投稿していますが、Youtubeでも投稿活動を行っています。興味のある方は是非、YouTubeチャンネルもご覧になってください。