ホンダ・スポーツカーのカタログ馬力と実馬力の比較

皆さんは車の馬力についてどうお考えでしょうか?馬力は車のスペックをアピールするポイントのひとつであり、重要視している方も多いと思います。そこで今回はホンダのスポーツカーのカタログ馬力と実馬力について比較したいと思います。

NSX-R・NA2のカタログ馬力と実馬力

NSX-R(NA2型)はホンダが誇るフラッグシップスポーツカー「NSX」をベースに、よりサーキット走行に特化した高性能モデルです。C32B型3.2L V6エンジンを搭載し、カタログ上では280PSを発揮するとされています。実馬力は約300〜320PS前後とされており、3リッターエンジンで280馬力だったことを踏まえると、3.2リッターでは300馬力程度は発揮されるだろうと囁かれていました。アルミモノコック構造の軽量なボディに加え、エンジンや足回り、空力パーツまでも専用チューニングが施されており、「走るための道具」としての完成度が非常に高い一台です。特に高回転域での鋭いレスポンスやミッドシップならではのコーナリング性能は単なる数値では語れない魅力を持っています。日本車で初めてニュルコースを8分切りした車でもあり、和製スーパーカーと称されるに相応しい存在です。

フィットRS・GFのカタログ馬力と実馬力

フィットRS(GF型)はコンパクトカーでありながらスポーティな走りを楽しめる希少な存在です。L15A型1.5L VTECエンジンは、カタログで120PSとされていますが、実測では100〜105PS程度と報告されています。この差はCVTやエアコンなど補機類による出力損失と推察されます。とはいえ、軽量な車体と相まって、街乗りからワインディングまで軽快なドライブフィールを実現。燃費はリッター15キロで、中古車相場では100万円前後で購入できるので初心者にもやさしいです。マニュアル車ではよりダイレクトな加速感を得られ、運転の楽しさを体感できる点も魅力です。燃費性能と走行性能を高次元で両立したモデルであり、日常の足としても優秀な存在です。

S2000・AP1型のカタログ馬力と実馬力

S2000(AP1型)はホンダ創立50周年を記念して登場したFRレイアウトの本格スポーツカーです。F20C型2.0L VTECエンジンは、当時の自然吸気量産エンジンとしては異例の250PSを発揮し、1リッターあたり125馬力とも称されます。実測値では約220〜245PS程度とされておりFRであるが故の損失があるかもしれません。このエンジンは9000回転まで吹け上がる超高回転型で、ドライバーに官能的なフィーリングを提供します。シャープなステアリング、50対50の前後重量配分、剛性の高い骨格ボディなど、徹底したスポーツ志向が詰め込まれており、ピュアスポーツの名に相応しい一台です。サーキット走行からワインディングまで、運転好きの心を強く揺さぶるモデルです。ただしハンドリング性が厳しくてリアの不調がありがちだったため、初心者にはピーキーすぎるとも言われていました。

S2000・AP2型のカタログ馬力と実馬力

S2000の後期型にあたるAP2型は、初代AP1型の高回転型エンジン特性を引き継ぎながら、より扱いやすさと実用性を高めたモデルです。エンジンは排気量が2.2Lに拡大され、F22C型へと進化。カタログ上の最高出力は240PSに設定されており、実馬力では230〜240PS程度とされています。AP1と比較してトルクが増し、発生回転数も下げられたことで、低中速域での扱いやすさが向上。足回りやボディ剛性も見直されており、街乗りからスポーツ走行までバランス良く楽しめるパッケージに仕上がっています。タイプSになるとエアロパーツの追加により、走行時における安定性が更に増しました。全体的に丸みを帯びた走行特性は、ピーキーなAP1に比べ万人に受け入れやすい仕様で、S2000の完成形と言えるでしょう。

シビック・タイプR EK9のカタログ馬力と実馬力

シビック・タイプR EK9はホンダがFFスポーツの限界に挑戦した一台として高く評価されているモデルです。EK9型は初代シビック・タイプRであり、搭載されるB16B型1.6L VTECエンジンは、当時の1.6L NAエンジンとしては異例の185PSを発揮。実測では175〜180ps程度とされ、カタログ値に迫る高精度な作り込みが伺えます。販売価格は200万円程度であり、スポーツカーが庶民派だったころの話です。軽量な3ドアボディに、専用設計のLSDやレカロシート、強化サスペンションが組み合わされており、車重わずか1050kgという軽さが運動性能を大きく引き上げています。そのため中途半端なチューニングカーよりも早く、純正こそが完成品と言っても過言ではありません。高回転域の鋭い加速と、コーナーでの抜群の応答性は、まさに「操る楽しさ」を具現化したモデルです。今なお多くのファンに愛され、現代でも通用する完成度を持っています。

インテグラ・タイプR DC2のカタログ馬力と実馬力

インテグラ・タイプR(DC2型)はホンダのタイプRブランドを象徴する存在であり、その完成度の高さから「FF最強」とまで称されることもある名車です。B18C型1.8L VTECエンジンは、カタログ値で200PSを誇り、実馬力も190〜195PS前後と高水準。専用設計の高圧縮比ピストンや手仕上げのポート研磨など、エンジン単体でも特別なチューニングが施されています。また、剛性強化されたボディや専用サスペンション、ヘリカルLSDなどにより、卓越したコーナリング性能と安定性を実現。軽量化のために標準モデルではエアコン、オーディオ類、リアワイパー、遮音材などが省かれており、フロントガラスもベースモデルより薄く、バッテリーも軽自動車向けの小型のものに換装されていました。また前期型ではSRSエアバッグ装備の有無でステアリングの変速比が異なっており、非装着モデルではよりクイックな変速比となっていました。当時では動力性能以上にFFとは思えないハンドリング性能に注目されました。駆動輪が前輪のFFはアンダーステアリングといわれています。しかし、インテグラ タイプRのコーナリング性能は後輪駆動車よりも曲がると評されるほどであり、FFは曲がらないという風潮を消しました。価格面では222万円で販売されており、タイプRがまだ庶民派だったことが伺えます。軽量な車体と高回転型エンジンの組み合わせにより、ワインディングからサーキットまで思うままに操れるスポーツ性能が魅力です。ドライバーとクルマが一体となるような感覚は、今もなお唯一無二の体験です。

まとめ

ホンダ車のカタログ馬力と実馬力には、多少の差異が見られますが、これは測定条件や補機類の影響によるものです。実馬力がカタログ値を下回ることはありますが、ホンダ車はその走行性能やドライビングプレジャーにおいて、数値以上の魅力を持っています。各モデルの特性を理解し、自分の好みに合った車を選ぶことが重要です。

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