レクサスNXの中古車価格が下落する理由

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レクサスNXは、トヨタが展開する高級ブランド「レクサス」の中でも特に人気の高いSUVです。初代モデルは2014年に登場し、その後2021年にフルモデルチェンジを迎えました。高級感ある内外装や先進安全技術、ハイブリッドモデルのラインアップなどで注目を集めましたが、近年では「中古車価格が下落している」という声が増えてきました。では、なぜ今、中古のレクサスNXが“買い時”と呼ばれる状況にあるのでしょうか。その背景を詳しく見ていきます。
新型NXの登場による相対的な価値低下

2021年に発売された新型NXは、先代モデルと比べて大幅な進化を遂げました。プラットフォームを刷新し、走行性能や静粛性が向上したことに加え、内装の質感やインフォテインメントシステム、そして「Tazuna Concept」と呼ばれる操作系の再設計など、先進的な装備が満載です。これにより旧型NXは「ひと世代前の車」として認識されるようになり、市場での相対的価値が下がりつつあります。新型への買い替えを進めるオーナーも多く、旧型の下取り車が市場に多く流通することになり、供給過多の傾向が価格の下落に拍車をかけています。
半導体不足の緩和と新車供給の回復
2021年〜2023年にかけて、自動車業界は世界的な半導体不足に悩まされ、新車の納期が長期化する事態が続いていました。この影響で、「すぐに手に入る中古車」へのニーズが急増し、一時的に中古車価格が高騰しました。しかし、2024年以降は半導体供給が徐々に改善され、新車の納期も短縮されています。レクサスNXも例外ではなく、新車の納車待ちが改善されることで中古車市場の需給バランスが正常化し、価格の高騰が収まってきています。これにより、中古車の価格も自然と下落傾向へと転じているのです。
中古在庫の増加と販売競争の激化
中古車市場において、在庫の増加は価格に大きな影響を与えます。レクサスNXに関しても、新型モデルの販売に伴って先代モデルの下取り車が続々と市場に出てきており、在庫は増加傾向にあります。特に初代NX300hやNX200tといったモデルは市場に数多く出回っており、ディーラーや中古車業者は在庫処分を優先するため、値引きを積極的に行っています。また、個人間売買の市場拡大やフリマアプリの活用など、流通チャネルの多様化により価格競争が激化し、相場全体の下押し圧力となっています。
中古車市場全体の価格調整局面
レクサスNXに限らず、現在の中古車市場は「価格調整局面」に入っていると言えます。2022年~2023年にかけて高騰していた中古車相場は、需要の落ち着きと供給増によってバランスを取り戻しつつあります。多くのモデルで相場のピークアウトが確認され、特に高級SUVカテゴリではその傾向が顕著です。
レクサスNXはもともと人気が高いため、値落ちが小さいという評価もありますが、ここにきて「現実的な価格水準」に戻ってきているとも言えます。高値掴みを避けたいユーザーにとっては、今が非常に好ましいタイミングです。
電動化・環境対応への移行も影響
近年、自動車業界は電動化への移行が急速に進んでいます。レクサスも「2035年までにすべての新車をEV化する」という方針を掲げており、今後の販売戦略においてはPHEVやBEVが中心になると見られています。そのため、ガソリン車や旧型ハイブリッド車に対する市場の期待値が徐々に低下しており、リセールバリューにも影響が出始めています。旧型NXは高性能なハイブリッドシステムを搭載しているものの、次世代の電動車と比較すると「一歩前の技術」と捉えられやすくなり、中古市場では価格面で評価を落とすケースも見られます。
レクサスNXの狙い目となる中古モデル

レクサスNXは中古車市場でも非常に幅広いラインアップが展開されており、購入を検討する際には「どのモデルがコストパフォーマンスに優れているのか」を見極めることが重要です。ここでは、NXの中古車市場における「狙い目モデル」とされる具体的な年式・グレードを取り上げながら、特徴や選び方のポイントを解説していきます。
初代NX(2014年〜2021年)
初代NXは、レクサス初のコンパクトSUVとして2014年にデビューしました。高級SUVとしてのスタイルと質感、そしてトヨタ系の信頼性を兼ね備えたモデルで、多くのユーザーから高い評価を得ています。中古車市場では、以下のグレードが特におすすめです。
NX200t(2014〜2017年)
2.0L直列4気筒ターボエンジンを搭載し、走行性能に優れたモデルです。現在の「NX300」の前身となります。
狙い目理由
- 初期型ながら耐久性に優れたパワートレイン
- 装備が充実しており、Fスポーツグレードなら走りの満足度も高い
- 登場から時間が経過し、価格がこなれている(車両価格150万円前後〜)
NX300h(2014〜2021年)
2.5Lハイブリッドシステムを搭載し、燃費と静粛性に優れたモデルです。
狙い目理由
- ハイブリッド特有の燃費性能(実燃費で15〜17km/L程度)
- 環境性能を重視したいユーザーに人気
- 法人リース落ち車両が多く、整備履歴の明確な個体が多い
おすすめグレードはFスポーツ / Iパッケージ
Fスポーツ:専用のスピンドルグリル、スポーツサスペンション、アルミペダルなどスポーティな装備が魅力。
Iパッケージ:本革シートや電動シートなど装備が充実しており、高級感とコストのバランスに優れる。
フルモデルチェンジ後(2021年以降)のNX
2021年に登場した新型NXは、プラットフォームが刷新され、走行性能や快適性が大きく向上しました。特にNX350h(ハイブリッド)やNX450h+(プラグインハイブリッド)は、環境性能とパワーを両立した先進的なモデルです。現時点ではまだ流通量が少ないため相場は高めですが、以下のようなケースでは「狙い目」になる可能性があります。
NX250 / NX350(2021年〜)
新型プラットフォーム「GA-K」を採用し、走行性能と安全性能が大幅に向上しました。
狙い目理由
- ターボエンジンや自然吸気エンジンが選べる
- PHEV(450h+)に比べて価格が抑えめ
- 法人リースの早期返却車が出始めており、状態の良い個体に出会える可能性
高年式ながらお得な例
登録済未使用車や試乗車上がりの車両は、ほぼ新車同様の状態で新車より数十万円安い価格で流通している。購入から数年以内で手放すユーザーが増える2025年〜2026年頃には、さらに流通が活性化する見込み。
走行距離と年式のバランスを見極める
中古車選びでは「走行距離が少ない=良い車」と考えがちですが、NXの場合は「年式と走行距離のバランス」を重視すべきです。
例
- 年式が新しくても走行距離が少なすぎる車は、長期間放置されていた可能性があり、バッテリーやゴム部品の劣化が心配。
- 5〜7年落ちで5万km前後の走行車両は、最もコストパフォーマンスに優れたゾーンとされる。
- 法人リース落ちで毎年ディーラー点検を受けていた個体は、メンテナンスの信頼性が高く安心。
レクサス認定中古車(CPO)の活用
レクサスでは「Lexus Certified Pre-Owned(CPO)」と呼ばれる認定中古車制度を用意しており、以下のような特典があります。
- 2年間・走行距離無制限の保証
- 納車前整備(100項目以上の点検)
- レクサス店でのアフターサービス
価格は一般の中古車より若干高めになりますが、長期的な安心を重視する方には非常におすすめです。
中古車を底値で買うテクニック

中古車の購入では、タイミングや交渉次第で数十万円もの差が出ることがあります。特に高級車であるレクサスNXの場合、元々の車両価格が高いため、賢く購入することで非常に大きな“得”をすることが可能です。このセクションでは、レクサスNXの中古車を「底値」で購入するために意識すべきポイントとテクニックを詳しく紹介していきます。
買い時のタイミングを見極める
中古車相場は年中同じように見えるかもしれませんが、実は季節や時期によって価格が変動します。以下のような「買い時」を狙うことで、より安く良質な車両を手に入れることができます。
決算期(3月・9月)
- 理由:ディーラーが売上目標を達成するために値引きが積極的になる時期。
- 3月:年度末で特に在庫処分を進めたいタイミング。
- 9月:中間決算期で「短期集中」のキャンペーンが行われることが多い。
モデルチェンジ直後
- 理由:旧型モデルの価値が下がる。
- 新型NXの受注が開始された2021年末〜2022年春は、中古車価格が一段階下がったタイミング。
- 今後も年次改良や新型車の登場が近づくと、同様の傾向が見られる可能性がある。
店舗間で価格を比較する
中古車価格は一物一価ではなく、同じ年式・走行距離でも販売店ごとに10〜50万円の価格差があることは珍しくありません。
比較時のチェックポイント
- 支払総額で比較する(車両価格だけでなく諸費用を含めた額)。
- 車検残の有無や消耗品(タイヤ・ブレーキパッド等)の状態。
- 保証期間やアフターサービス内容の違い。
- 展示車両や試乗車だった場合は交渉の余地あり。
おすすめの比較方法
- グーネットやカーセンサーなどの中古車検索サイトを利用。
- 条件検索を活用して、同一スペックの複数車両を並べて比較。
- 「価格応相談」「支払総額表示なし」の車両は、慎重に問い合わせを。
購入候補車両の状態を徹底チェック
中古車選びで最も大切なのは「見た目」よりも「中身」。安くても後から修理費がかさむようでは意味がありません。
チェックするべきポイント
- 修復歴の有無:事故車でないことを確認。
- 定期点検記録簿:整備履歴がきちんと残っているか。
- タイヤの摩耗状態:4本の摩耗が均等かどうかも要確認。
- 内装・電装系の動作確:ナビ、パワーウィンドウ、エアコンなど。
現車確認時のアドバイス
- 晴れた日中に現車確認することで、細かいキズやへこみを見つけやすい。
- エンジン始動時や試乗中に異音や振動がないか確認。
- 下回りのサビ、オイル滲みも重要なチェックポイント。
値引き交渉のコツ
中古車は新車と比べて価格交渉の余地が大きいと言われています。ディーラー系中古車販売店でも、粘り強い交渉で総額10万円以上安くなることもあります。
値引き交渉で使える材料
- 他店の同条件車両の見積もり
- 諸費用の明細(中にはカットできるオプションも)
- 下取り車があれば、買取価格を事前に確認しておく(他社査定を用意)
注意点
- 極端に値切ると不審がられるため、「相場と比べて少し高い気がします」と柔らかく伝えるのがポイント。
- 無理な値引きより、「納車時の整備内容のグレードアップ」や「保証の延長」を狙うのも効果的。
個人売買・オークションを検討する場合
最近では「個人間売買」や「ネットオークション」で中古車を購入する人も増えてきました。これらのルートでは仲介手数料がない分、価格は安い傾向にありますが、リスクも高くなります。※初心者の方には、保証がつくディーラー系や認定中古車の方が安全です。
メリット
- 業者を介さないため、車両本体価格が安い。
- 交渉次第で価格が柔軟に決まることもある。
デメリット
- 整備・点検記録が曖昧な場合がある。
- 契約や名義変更などの手続きを自分で行う必要がある。
- トラブル時の補償がほぼ皆無。
レクサスNXとライバル車のリセールバリュー

レクサスNXのリセールバリューは、グレードや年式によって異なりますが、一般的に高い水準を維持しています。3年落ちで70〜85%、5年落ちでも60%前後をキープしているグレードが多く見られます。ライバル車であるトヨタ ハリアーやレクサス RXと比較すると、NXは安定したリセールバリューを誇ります。特に「NX350 Fスポーツ」は中古でも高値がつきやすく、リセール狙いのユーザーに人気です。
レクサスNX中古車の価格と今後の評価
レクサスNXの中古車価格は、今後も一定のラインで安定することが予想されます。新型モデルの供給が安定し、旧型の需要が減少したことで価格が調整されましたが、これ以上の大幅な値下がりは考えにくい状況です。また、燃費性能に優れるハイブリッドモデルや、装備が充実したグレードは、中古市場でも人気が高く、価格が下げ止まる可能性があります。今後の値動きには、中古車全体の在庫状況や金利の変動、燃料価格の推移などが影響を与えると考えられます。
まとめ

レクサスNXの中古車は、現在が買い時と言える状況です。新型モデルの登場や新車供給の回復、SUV市場の競争といった要因から、特に初代モデルを中心に価格が下落傾向にあります。お得に手に入れるためには、モデルチェンジ直後や決算期といったタイミングを狙うのがおすすめです。また、初代モデルの「Iパッケージ」や、リセールバリューも期待できる「Fスポーツ」などが狙い目のグレードと言えるでしょう。中古車を購入する際は、車両の状態やメンテナンス記録を確認し、信頼できる販売店を選ぶことが重要です。これらの情報を参考に、満足のいく一台を見つけてください。
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