【次のレクサスESはどうなるのか?】レクサスESのフルモデルチェンジの最新情報とポイント

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“2025年上海モーターショーで世界初公開された新型レクサスES(プロトタイプ)。大幅刷新されたデザインと電動化技術が注目を集めた。”

2025年4月にレクサスの中核セダン「ES」の新型モデル(8代目)が上海モーターショーで世界初公開されました。発売は日本国内では2026年春頃になる見通しで、現行モデル(7代目、2018年発売)から約7年半ぶりのフルモデルチェンジとなります。この新型ESはレクサス初のハイブリッド(HEV)とバッテリーEV(BEV)の併売モデルであり、電動化戦略の先陣を切る重要車種として位置付けられています。上海での発表後、国内発売まで約1年のブランクがあるのは、生産準備や市場展開の戦略によるものです。特に中国市場での需要が非常に高いため、「イン・チャイナ/フォー・チャイナ(中国市場で・中国市場のために)」を掲げて上海でワールドプレミアを実施した経緯があります。レクサスは新型ESの商標「ES350h」「ES350e」「ES500e」なども日本で出願済みで、よりパワフルなハイブリッドや初のEVモデルを投入する準備を進めていることが伺えます。このように新型ESは登場前から大きな注目を集めており、発売スケジュールの背景には主要市場(中国)の動向電動化に向けた生産体制などレクサスの戦略的判断があると言えるでしょう。

次期ESのデザインコンセプト

次期レクサスESのデザインは、未来志向かつ機能美を追求したものとなっています。最大の特徴は、次世代BEVコンセプトカー「LF-ZC」から強い影響を受けている点です。LF-ZC(2023年公開)はレクサスの電動セダンのビジョンを示すモデルで、新型ESではそのデザイン思想を量産車に体現しています。具体的には、空力性能を重視した滑らかなボディラインや低い重心のプロポーションなど、コンセプトカーの要素を巧みに取り入れています。またフロントマスクにはレクサスを象徴する「スピンドル(紡錘)」モチーフがさらに進化して表現されています。従来はスピンドル形状といえばグリル(フロントグリル)のデザインでしたが、新型ESではボディ全体で紡錘形状を表現する「スピンドルボディ」へと発展しました。フードからバンパーコーナーまで一体化したエッジの効いた造形により、低く構えた独創的なフロントフェイスとワイド&ローの力強いスタンスを実現しています。このスピンドルボディデザインは、冷却性能と空力性能を両立させつつレクサスらしい個性を際立たせる最新のデザイン言語です。

新型ESのエクステリアには細部にも新しい試みが見られます。たとえばヘッドライトとテールランプには「ツインLシグネチャーランプ」と呼ばれる新世代の意匠を採用しました。デイタイムランニングライトとウインカーを組み合わせた二本のL字型光線がフロント・リアで対になり、一目でレクサスと分かる個性を放つとともに、機能的にも視認性を向上させています。ボディカラーにも注目すべきポイントがあります。新型ESでは全7色のボディカラーが用意され、その中には新開発新色「SOU(蒼)」が含まれます。この「SOU(蒼)」はソリッド調のブルーカラーで、光の当たり具合によってハイライトに青い輝きが現れる特別な色です。レクサスによれば、この色はBEVモデルのクリーンなイメージを表現するために採用されたとのことで、環境性能と先進性を視覚的にも訴求する狙いが感じられます。エレガントさと先進性を両立した次期ESのデザインコンセプトは、レクサスブランドの新たな方向性を示すものとしてファンから大きな期待を集めています。

フルモデルチェンジでの4つの進化点

新型ESではデザイン以外にも多岐にわたる改良が施されており、特に注目すべき4つの進化ポイントがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

  1. ボディサイズの大幅拡大と居住性向上

新型ESはプラットフォーム刷新に伴いボディ寸法が大きく拡大しました。全長は先代比+165mmの5140mm、全幅は+55mmの1920mmに達し、全高も+110〜115mmアップの1555〜1560mmとなっています。ホイールベースも80mm延長され2950mmとなりました。これによりエクステリアには堂々とした存在感が生まれただけでなく、キャビン内部のスペース、とりわけ後席の居住性が大幅に向上しています。もともと静粛性や後席のゆとりで定評あるESですが、新型ではさらに足元空間や頭上空間が広がり、ゆったりとくつろげる高級サルーンとしての快適性が強化されています。実際、従来モデルでは全長約4.9m級でしたが、新型は全長5.14m超えとなりフラッグシップのLS(約5.24m)に迫るサイズ感です。高級セダンらしい威厳と実用性を両立するため、必要なサイズ拡大とプロポーションの最適化が図られたことが分かります。

  1. 新技術「Responsive Hidden Switches」による先進インテリア

内装面でも新型ESは未来的な進化を遂げました。世界初採用となる「レスポンシブ・ヒドゥン・スイッチ(Responsive Hidden Switches)」は、物理ボタン類をインテリア面と一体化させた革新的な操作系です。一見するとスイッチが隠されているフラットな内装トリムに手を近づけると、必要な機能アイコンが浮かび上がって点灯し、押すべき場所を示してくれます。使用しない時はインテリアに溶け込み視覚的ノイズを減らす一方、操作時には確かな押下感のある物理スイッチとして機能するため、デザイン性と使い勝手を両立した仕組みです。従来のボタンやタッチパネルの欠点を解決し、「見えないがおもてなしの心でユーザーを支える」日本的美意識を体現した技術と言えるでしょう。さらにレクサス初の機能として「センサリーコンシェルジュ(Sensory Concierge)」も導入されました。車内の照明、オーディオ、空調、シート(内蔵マッサージ機能)などを統合制御し、乗員の気分や好みに合わせて最適なリラクゼーション空間を提供するシステムです。これら最新装備により、新型ESのインテリアはまさに「走るラウンジ」のような上質空間となり、ドライバーだけでなく同乗者すべてに快適でパーソナルな体験をもたらすでしょう。

  1. 刷新されたTNGAプラットフォームと走行性能の向上

新型ESには改良型の第2世代TNGAプラットフォーム(GA-K)が採用され、車両の基本性能が底上げされています。プラットフォーム全体で剛性強化と軽量化、低重心化が図られ、直進安定性やハンドリング応答性、乗り心地が従来以上に洗練されました。特筆すべきはリアサスペンションにESシリーズ初のマルチリンク式を採用した点です。従来モデルのリア(ダブルウィッシュボーン)以上に路面追従性やコーナリング時の安定性が向上し、高級サルーンに相応しい滑らかな乗り心地とスポーティな操縦性を両立しています。また一部グレードには後輪操舵システム(ダイナミックリアステアリング, DRS)も搭載されました。低速時には後輪を前輪とは逆位相に切ることで取り回しを良くし、狭い駐車場での取り回し性向上に寄与します。高速域では同位相操舵でレーンチェンジやコーナリングの安定性を高める効果があり、大型化したボディを感じさせない軽快なハンドリングを実現しています。加えて、プラットフォーム刷新により車両の静粛性もさらなる高みへ引き上げられています。振動吸収や遮音材の最適配置、新開発のエンジンマウントなどにより、レクサスならではの「ささやき声で会話できる」静かなキャビンを継承・進化させています。総じて、新型ESは足回りと骨格から鍛え直され、「走り」と「乗り心地」の両面でワンランク上の上質さを獲得したと言えるでしょう。

  1. パワートレインの多様化と電動化の深化

新型ES最大のトピックは、やはりパワートレインラインナップの拡充です。従来型では2.5L直4ハイブリッド(ES300h)のみでしたが、フルモデルチェンジを機により高出力な2.5Lハイブリッド「ES350h」が追加されます。さらにレクサスのセダンとしては初となるバッテリーEVモデル「ES350e」および「ES500e」が投入され、計4種類のモデル展開となる見込みです。新開発のES350hは改良型2.5Lエンジン+モーターによりシステム出力約247PSを発生し、0-100km/h加速も約8秒と従来より俊敏になる模様です。一方、EVモデルのES500eはデュアルモーターAWDシステム「DIRECT4」を搭載し、システム出力約342PS、0-100km/h加速5.9秒とスポーツカー並みの加速性能を備えると報じられています。航続距離はES350e(FF)が約685km、ES500e(AWD)が約610km(中国CLTC基準)とされ、実用上も十分なロングレンジを実現する見込みです。またハイブリッドモデルにも電気式AWDシステム(E-Four)が設定され、雪道や雨天時の走破性が強化されます。このように新型ESは、ハイブリッドで培った燃費性能とEVによるゼロエミッション走行の双方を一つのモデルで提供する「マルチパスウェイ戦略」を具現化しています。ユーザーは自分のライフスタイルや求める性能に合わせて最適なパワートレインを選択でき、レクサスが目指すカーボンニュートラル時代のラグジュアリーを体感できるでしょう。

新型ESの最新情報を知る方法

フルモデルチェンジとなる新型ESは話題性が高く、発売までの間も情報が小出しに公開されていくことが予想されます。最新情報を入手するために有用な方法をいくつか紹介します。

公式サイトやニュース

まずレクサス公式ウェブサイトやニュースリリースは信頼できる一次情報源です。レクサス(トヨタ自動車)の公式ニュースルームでは、新型車に関するプレスリリースが公開されており、新型ESも上海モーターショーでの発表内容が詳細に報じられました。公式サイトでは発売時期が近づくと特設ページやプロモーション動画、カタログPDFなどが掲載されることが多いので、定期的にチェックすると良いでしょう。またレクサスジャパンの公式SNS(X〈旧Twitter〉やInstagram等)でも、新型ESに関するティーザー画像やイベント情報が発信される可能性があります。公式情報は確度が高く網羅的ですが、公表タイミングがメーカー都合に左右されるため、逐一フォローするには自らアクセスする必要があります。

車メディアや専門誌

業界メディアや自動車専門誌のウェブサイトも重要な情報源です。例えばレスポンス、Car Watch、日経クロストレンド、ベストカーWebなど日本の主要な自動車ニュースサイトでは、新型ESの発表内容や開発者インタビュー、試乗記が随時掲載されます。これらメディアは公式発表直後に速報記事を出したり、技術的な解説記事を提供したりするため、公式リリースを補完する詳しい情報を得られます。実際、Car Watchでは新型ES発表当日にスペック詳細を報じ、デザイン誌の「Car Styling」ではデザイン部長へのインタビュー記事が公開されています。自動車ジャーナリストの視点による考察も読めるので、より深い理解につながるでしょう。

モーターショーなどのイベント

さらにモーターショーや展示イベントに足を運ぶのもおすすめです。新型ESは上海モーターショーで初披露されましたが、今後日本国内ではジャパンモビリティショー2025(東京モーターショー)などで一般公開される可能性があります。発売前に実車を見る貴重な機会となりますし、開発者によるプレゼンテーションやカタログの先行配布が行われることもあります。また、レクサスディーラーでも発売直前になると内覧会や先行展示が企画されることがあります。ディーラーの担当者に問い合わせておくと、招待状がもらえたり最新情報を教えてもらえたりするでしょう。以上のように公式情報専門メディアイベント現地の組み合わせで情報収集することで、新型ESの動向を漏れなくキャッチできます。発売前は噂や憶測も飛び交いますが、信頼できるソースを軸にしながら最新ニュースを楽しみに待ちたいところです。

予想価格帯とグレード構成

フルモデルチェンジ後のレクサスESの価格帯は、装備充実や電動化の進展に伴い現行より上昇すると予想されます。2025年8月時点では正式な日本国内価格は未発表ですが、現行モデル(ES300h)の新車価格がおおよそ602万円〜約700万円強であることを踏まえると、新型ではベース価格が若干引き上げられ600万円台前半からのスタートになる可能性が高いです。上位グレードやEVモデルではバッテリーや高出力モーターのコストも加算されるため、700万〜800万円台に達すると見込まれます。実際の予測レンジとして、専門サイトでは以下のような試算が示されています。

  • ES300h(2.0Lハイブリッド): 約620万~680万円
  • ES350h(2.5Lハイブリッド): 約650万~710万円
  • ES350e(BEV, 2WD): 約700万~780万円
  • ES500e(BEV, AWD): 約780万~850万円

上記はあくまで予想価格帯ではありますが、エントリーのハイブリッドでも600万円台半ば、トップエンドのEVでは800万円超えも視野に入る水準です。これは上級車種のLS(新車1,000万円超)や、レクサスSUVモデルとの価格バランスを考慮した戦略的な設定と考えられます。レクサスとしてもESをあまり高額にし過ぎてLSと競合させるのは避けたいところなので、装備内容に応じてグレード間の価格差を明確にしつつ全体を調整してくるでしょう。

なお、新型ESでは「ES500e」というかなり高性能なEVグレードが用意されますが、こちらは価格も最上位となりそうです。現状の予想では850万円近くになるとも言われ、一般的なESのイメージからすると高額ですが、それでもメルセデス・ベンツEクラスなど輸入車競合よりは割安感があるかもしれません。参考までに現行Eクラス(W214型)の新車価格は日本では約894万〜1200万円程度に設定されており、先代ESの580万〜728万円という価格帯と比べてもかなり高い水準です。新型ESが装備強化に伴い値上げしても、「同クラスの輸入車よりは買いやすい高級車」というポジションは維持される可能性が高いでしょう。また、価格発表は日本発売直前(2026年初頭)になる見込みですが、レクサスは近年、ベースグレードでも充実した標準装備を持たせる傾向があります。新型ESでもエントリーグレードから先進安全装備「Lexus Safety System +」や大型ディスプレイなどが標準となり、「下位グレードでも満足できる内容」を実現してコストパフォーマンスに配慮してくると考えられます。いずれにせよ正式価格の発表時には、グレード体系(おそらく“Version L”や“Fスポーツ”など)ごとの装備差も含めて詳細を確認したいポイントです。

正式発表・発売スケジュール

新型レクサスESの正式発表および発売までのスケジュールについて整理します。前述の通り世界初公開は2025年4月に行われましたが、日本での発売時期は2026年春頃とされています。この1年近いタイムラグは、グローバル展開上の戦略と準備期間によるものです。実際、レクサスは今回新型ESをまず中国で披露し、その約1年後に日本投入する計画としており、「発表→日本発売が1年後」というスケジュール調整が行われています。これは中国市場での先行販売や、各地域のローンチ時期を最適化する狙いがあると見られます。

販売までのプロセス

では今後、正式発売までにどのようなプロセスが進むのでしょうか。まず2025年後半〜2026年初頭にかけて、日本国内向けの詳細仕様やグレード構成、メーカーオプションなどが発表されるでしょう。通常、発売の約1〜2ヶ月前にはプレスリリースや発表会を開催し、価格や日本仕様の最終スペックを公表します。例えば2026年4月発売が有力であれば、同年2~3月頃にレクサスから正式発表イベントが行われる可能性があります。ディーラーにはその直後から見積もりシステムが配信され、予約受注が開始されるでしょう。人気モデルですので予約開始直後から受注が殺到することも考えられます。発売直前には、メディア向け試乗会や内覧会も実施されるはずです。専門誌やWEBメディアに試乗記が掲載されることで、実際の走りや乗り心地の評価が伝わってくるでしょう。またユーザー向けには、発売日に合わせて全国のレクサス店でデビューフェアが開催され、新型ESの実車がお披露目されます。ここではセールスコンサルタントから直接説明を聞いたり、カタログやノベルティを受け取ったりでき、購入検討者には見逃せないイベントです。総じて、2025年内は情報公開フェーズ、2026年前半が発売準備・開始フェーズとなります。現時点(2025年夏)では詳細なスペックすべては明らかになっていませんが、上海で公開されたプロトタイプの内容や特許情報などから概ねの像は掴めています。正式発売日や最終的な日本仕様についてはメーカーからの続報を待ちつつ、ディーラーとも連絡を取り合って最新情報を入手すると良いでしょう。2026年春、桜の季節に新型ESが街中を走り出す日が今から待ち遠しいですね。

購入時の注意点

新型レクサスESの購入を検討する際には、いくつか留意すべきポイントがあります。大きく分けて車両サイズに関することと納車時期・オーダーに関することの二点に注意が必要です。

ボディ拡大

まずボディサイズ拡大による駐車環境への影響です。先に述べたように、新型ESは全長5140mm・全幅1920mmと先代より一回り大きくなっています。これは日本国内の一般的な機械式駐車場や自宅ガレージの寸法制限に抵触する可能性があります。たとえば全長5m未満、全幅1.85m以下に制限されたパーキングでは、新型ESは収まらないケースも出てきます。購入前にご自身の駐車スペースのサイズを必ず測定し、新型ESが問題なく駐車できるか確認しましょう。また全幅が広がったことで、狭い路地や立体駐車場のランプウェイ通過時など取り回しにも注意が必要です。最小回転半径は公表待ちですが、大型化に伴い若干大きくなると予想されます(現行ESは5.9m前後)。日常使いのシーンで不便がないかイメージしてみることも大切です。もし心配な場合は、ディーラーで実車確認時に自宅車庫入れが問題ないか相談してみるのも良いでしょう。

納期の懸念

次に納期の遅れ(納車待ち期間)に関する注意です。昨今の新型車は半導体不足や物流事情により生産が計画通り進まないケースがあり、レクサスも例外ではありません。新型NXやLXなどでは発売直後から長納期化が話題になりましたが、新型ESも多彩な電動パワートレインを抱えるため部品調達が複雑で、生産初期は台数が限られる可能性があります。特にEVモデル(ES350e/ES500e)はバッテリー供給などの関係で生産台数が絞られることも考えられ、下手をすると注文から納車まで半年以上という事態もありえます。人気グレードや新色ボディカラーの場合、さらに時間がかかる例も報告されています。購入を決めたら早めにオーダーを入れる、ディーラーと密に連絡を取り情報共有する、といった対策が必要です。「いつ頃納車になりますか?」といった問い合わせにもディーラーは最新の情報を提供してくれるはずなので、不安があれば遠慮なく確認しましょう。また、モデルチェンジ直後は需要が集中してプレミア価格で取引されるケース(いわゆる新車プレミア)も考えられるため、冷静に状況を見極めつつ納車を待つ心構えも必要です。

環境整備

その他の注意点として、EVモデルを選択する場合の環境整備があります。初めて電気自動車(BEV)を購入する方は、自宅に充電設備(200Vコンセントやウォールボックス)の設置が可能か事前に確認しておくと安心です。レクサスESのEVは航続600km前後と十分な性能ですが、日々の充電インフラが整っていないと宝の持ち腐れになりかねません。幸いレクサス販売店では充電設備の相談や紹介も行っているので、契約の際に合わせて検討すると良いでしょう。総じて、新型ESは魅力的な進化を遂げていますが、大型高級車ゆえの「サイズ」「納期」「インフラ」の問題にも目を向け、準備万端で購入に臨むことをおすすめします。

ライバル車比較

最後に、新型レクサスESを取り巻くライバル車との比較について解説します。同セグメントにはトヨタの新型クラウンやドイツ御三家のEセグメントセダンなど強力な競合が存在します。それらと比べたESの特徴や選び方のポイント、そしてレクサスならではの魅力を見ていきましょう。

トヨタ・クラウンとの違いと選び方

トヨタのクラウンは、日本市場における伝統的な高級セダンですが、新型クラウン(16代目)は趣向を変えてSUV的な派生車種も登場するなどシリーズ化されています。その中でクラウン セダン(2023年発売)は、プラットフォームにFRレイアウトの「GA-L」を採用し、レクサスLSに近い骨格を持つ意欲作です。一方のレクサスESはFFベースのGA-Kプラットフォーム(2代目)に刷新されたとはいえ、基本的には前輪駆動寄りの設計です。この駆動方式の違いがまず挙げられ、伝統的なFRセダンならではの走りを求めるならクラウン、最新の電動FFセダンとして洗練された安定感を求めるならESという選び分けも考えられます。ただし新型ESはAWD(E-Four)の設定や車両制御の向上でFFベースの弱点を感じさせない仕上がりになっているため、日常域での体感差は小さいでしょう。価格面ではクラウンの方がやや手頃です。クラウンセダンの2.5Lハイブリッドモデルは600万円前後からと予想され、レクサスESより若干安価に設定されています(装備や販売チャネルの違いもあります)。一方でレクサスはブランドとしてのオーナー体験(きめ細かなサービスやディーラー設備など)に定評があり、この点はトヨタ店扱いのクラウンとは異なる魅力です。「ブランドの高級感」を重視するならES、「実用性や企業車需要」を重視するならクラウンといった選択軸も考えられます。またクラウンセダンにはFCEV(燃料電池車)モデルの設定も予定されており、水素社会を見据えた尖った選択肢でもあります。一方ESはPHEVやFCEVはなくHEV/BEVのマルチ展開ですので、電動パワートレインのニーズに応じて両車を比較すると良いでしょう。総合的には、クラウンは「国内官公庁や法人需要も意識したフォーマルセダン」、ESは「世界市場を見据えたラグジュアリーセダン」という位置付けで、デザインテイストから販売手法まで性格が異なります。ご自身がどちらの世界観に魅力を感じるかで選ぶのが一番です。

アウディA6・BMW 5シリーズ・メルセデスEクラスとの比較

レクサスESがグローバルで戦う相手はドイツのプレミアムEセグメントセダンたちです。新型ESはボディサイズ・出力ともに彼らと肩を並べ、むしろ全長や車内空間では上回るほどの存在感を得ました(実際、新型ESの全長5140mmは新型BMW5シリーズやメルセデスEクラスの約4950mm前後より一回り長いです)。まずアウディA6との比較では、駆動方式(FFベース4WD vs FF/AWD)、デザイン哲学(クールなドイツ流モダニズム vs 和のテイストを織り交ぜた先進性)などが異なります。A6は高速安定性やインテリアのデジタルコクピットで定評がありますが、ESも最新のマルチメディアや安全装備で追随しており遜色ありません。BMW 5シリーズはスポーティなハンドリングが売りですが、新型ESもプラットフォーム強化で走行性能を高めています。もっともBMWはFRベースで50:50重量配分の妙によるドライビングプレジャーがありますので、走り重視なら依然として5シリーズに軍配が上がるかもしれません。ただし新型5シリーズは電気自動車のi5も登場し、EVのパフォーマンスではES500eと競合する存在となります。メルセデス・ベンツEクラスはラグジュアリーの本家とも言える存在ですが、日本市場では価格が高騰しており(前述のように900万円以上~)、コスト面ではESに軍配が上がります。Eクラスは最新モデルでMBUXという先進インフォテインメントや高度運転支援を備えていますが、新型ESもトヨタの先進安全技術「Lexus Safety System +」最新バージョンを全車標準装備し、渋滞支援やリモート駐車といった機能を持ちます。安全装備面では互角と言えるでしょう。総合すると、ドイツ勢は走行性能やブランド歴史で優位性を持つ一方、レクサスESは価格優位・ハイブリッド燃費・信頼性で強みを発揮します。実際、国産ならではの経済性(ハイオク不要でリッター20km前後走る燃費)や故障の少なさ、アフターサービスの良さは、長く乗る上で大きな安心材料です。また日本の道路事情に合った右ハンドル仕様である点も、日本のユーザーにはメリットでしょう。ドイツ車は左ハンドルを前提に開発されることが多く、右ハンドル化による操作系の違和感が指摘されることがありますが、レクサスは最初から日本市場を重視していますので、そうした心配もありません。

レクサスならではの魅力

最後に、ライバルにはないレクサスES固有の魅力を整理します。第一に挙げられるのは圧倒的な静粛性と乗り心地です。レクサスは創業当初よりNVH(騒音・振動)対策に注力しており、新型ESでもその伝統は健在です。高剛性ボディと最新の制振・遮音技術により、高速走行でも会話がしやすい静かなキャビンは競合他社に対する大きなアドバンテージです。第二に信頼性と品質です。レクサス車は耐久品質調査で常にトップクラスに位置しており、電子制御満載の高級車でありながら長期間にわたり故障が少ないことで知られています。これはオーナーにとって経済的メリットだけでなく精神的安心感にもつながります。第三にアフターサービスの充実です。レクサスオーナーは全国のレクサス店で統一されたホスピタリティを受けられ、専用ラウンジや代車サービス、24時間緊急サポートなど手厚いサービスが提供されます。こうした「おもてなし」の精神はレクサスブランドの核であり、購入後の満足度という点で輸入車とは一線を画します。また、新型ESに搭載された先端技術(レスポンシブヒドゥンスイッチやセンサリーコンシェルジュ等)にも和の美意識や職人技が感じられ、単なるハイテクではない心地よさを演出している点も魅力です。加えてハイブリッドモデルの燃費の良さ(旧型ES300hでもWLTCモード約20km/L)や、レクサスオーナーズカードによるホテル・リゾート優待など、所有する喜びを高める細かな魅力も数多く存在します。

最後に

様々な観点から新型レクサスESを展望してきました。デザインコンセプトから技術革新、市場動向まで幅広く考察しましたが、レクサスESは単にモデルチェンジするだけでなく、ブランドの未来を象徴する一台へと進化しようとしています。ライバルとの競争も激化する中、レクサスならではの価値(静粛性、品質、ホスピタリティ等)を武器に、新型ESは高級セダン市場で大きな存在感を示すことでしょう。発売はもう少し先になりますが、発表された最新情報や予測をもとに夢を膨らませながら、その登場を心待ちにしたいと思います。今後の正式発表や追加情報にもぜひ注目してみてください。新型ESが私たちにもたらしてくれる新たな「上質な移動体験」に期待が高まります。

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