思ったより遅い国産スポーツカー4選

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スポーツカーという言葉から、多くの人がまず思い浮かべるのは「速さ」だと思います。ところが、実際の名車たちを丁寧に見ていくと、直線加速や最高速では話題の“モンスター級”に及ばない——それでも強烈な個性や魅力を放つモデルが少なくありません。「思ったより遅かった」と感じがちな国産スポーツカーを4台取り上げ、なぜそう感じられるのか、そして“遅さ”がどう価値に転化しているのかを、スペックと実走テストの記録(媒体により数値差あり)を踏まえて紹介します。数字の派手さ以上に“体感の記憶”を残してくれるクルマたちです。

その1:光岡 オロチ

光岡・オロチのイメージ(出典:当サイト)

「オロチ」は見た瞬間に“超級”を連想させる造形が最大の武器です。ところがメカニズムは実用性と信頼性を重んじ、トヨタの3.3L V6「3MZ-FE」(233ps/328N·m)+5速ATをMRレイアウトで搭載。車重は約1.58tで、見た目の猛々しさに比べるとパワーウエイトレシオは控えめです。開発側も「ファッション・スーパーカー」と位置づけており、刺激的なスタイルで“主役になれる体験”を狙いながら、走りの味はあくまでジェントル。実際、当時の国内試乗記でも「加速にやや重さ」という指摘が見られました。ここに“思ったより遅い”と感じるギャップの源泉があります。

数値で見る前提

考察として重要なのは“期待値設計”です。オロチの価値は0-100km/hを削ることより、唯一無二のデザインと所有満足に置かれました。高出力NA+ATの穏やかなキャラクターは日常域での扱いやすさに直結し、街中での存在感は数字に換算できないアドバンテージです。もし純粋に速さを求めていたなら、より軽量・高回転型エンジンや多段MT/DCTを選ぶはず。あえてそうしなかった点に、光岡らしい“用途定義”の明確さが読み取れます。

その2:マツダ 初代ロードスターNA型

マツダ・初代ロードスター(NA型)のイメージ(出典:当サイト)

初代ロードスター(日本名:ユーノス ロードスター)は欧州小型オープンの愉しさを現代に蘇らせた功労者です。ゆえに最重要KPIは“軽さとフィール”で、直線加速は二の次でした。実測の一例として、北米仕様1.6L(116hp)の0-60mphは約9.2秒という記録が残っています。数字だけ見れば「思ったより遅い」。しかし車重は約940kg、短いホイールベースと素直な足、節度ある5MTが生む“人馬一体”は、峠や日常速度域での楽しさに直結しました。直線よりコーナーで速い、速さより“速く感じる”——ロードスターが提示した価値はそこにあります。(Car and Driver, トヨタ博物館)

なぜ“遅く感じる”のか/“速く感じる”のか

  • 期待とのズレ:スポーツカー=加速最優先という思い込み。実測9秒台は派手ではありません。(Car and Driver)
  • 軽さの効能:ブレーキ、ステア、シフトの一体感が速度域に関わらず快感を作る。(www2.mazda.com)
  • 設計思想:軽量・小型・後輪駆動という“体験の精度”に投資。だからこそロングセラーに。(Car and Driver)

加速の数字に惑わされず、「どの速度域で最大の愉しさを設計したか」を読み解くと、NA型の“正しさ”が見えてきます。結果として“思ったより遅い”という評価は、むしろ開発の狙い通りだったのです。

その3:ホンダ CR-Z

ホンダ・CR-Zのイメージ(出典:当サイト)

ハイブリッド黎明期の「CR-Z」は6MTが選べる“スポーツ・ハイブリッド”という挑戦が本質です。1.5L i-VTECにIMAモーターを組み合わせ、当初の公称合計出力は約122hp。0-60mph加速は媒体により8.3〜9秒台とされ、ルックスや“CR-Xの再来”という期待からすると「思ったより遅い」と受け取られがちでした。理由は明快で、当時のIMAはモーター出力やバッテリー使用のマネジメントを燃費側に振っており、連続的な高負荷加速での“押し切り感”は大きくありません。それでも低回転のトルク補助、3モード(ECON/NORMAL/SPORT)の味変、軽快な車体との組み合わせは、日常速度域で確かな楽しさを作っていました。(Honda Global, MotorTrend)

“思ったより遅い”の背景

  • 出力レンジ:合計122hp級では中高速の伸びに限界。(MotorTrend)
  • テスト実績:0-60mph 8.3〜8.8秒級の報告(6MT/計測条件により幅)。(MotorTrend, Los Angeles Times)
  • 企画意図:燃費・扱いやすさ・デザインの三立を優先。(Honda Global)

総じてCR-Zは“速さそのもの”ではなく、「ハイブリッドでもMTで操る楽しさ」を商品価値に据えたモデルでした。だからこそ、数字に対する過度な期待は禁物。ただし街とワインディングの速度域では、アクセル応答と軽さが織りなす“爽快のグルーヴ”を確かに味わえます。

その4:トヨタ MR-S

トヨタ・MR-Sのイメージ(出典:当サイト)

「MR-S」はミッドシップ×軽量ボディというパッケージングを純化した一台です。日本仕様で1.8L NA(140ps)、最軽量で960kgという公表値が示すように、数値上の“直線番長”ではありません。実測の一例では北米「MR2 Spyder(同系)」の0-60mphが約7.1秒。紙の上の数字より、ハンドリングの「軽さ」と「ニュートラルさ」が語り草となりました。一方で話題になった“SMT”は、当時の自動化技術としてユニークでしたが、変速制御の間合いが速さの手応えをスポイルする場面も。ここに「思ったより遅い」と感じやすい要因が潜みます。(toyota-global.com, トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト, MotorTrend)

MR-Sを正しく楽しむポイント

  • スペックの意味:140ps×軽量=“曲がりの速さ”を最大化する設計。(toyota-global.com)
  • 変速機選び:MTの一体感は車体思想と相性良好。SMTは街乗りの気軽さ優先。(MotorTrend)
  • 実測例の位置づけ:0-60mph 7秒前後は十分に俊足だが、“見た目のミッドシップ神話”が期待値を上げすぎる。(MotorTrend)

結論としてMR-Sは、直線よりコーナーで“速さの物語”が立ち上がるタイプです。期待の置き場所を間違えなければ、軽量ミドシップの妙味を存分に味わえます。

最後に

イメージ画像(当サイト)

直線加速が平凡でも、設計思想が明快なら体験は濃くなります。光岡 オロチは所有感、マツダ NAロードスターは軽さ、ホンダ CR-ZはハイブリッドのMT、トヨタ MR-Sは身のこなし。その“意図”を知れば「思ったより遅い」は失望ではなく、個性を読み解くためのヒントになります。

要点

  • “期待値ギャップ”が「思ったより遅い」の正体です。派手なデザインやミッドシップ/ハイブリッドの肩書きが、加速性能への期待を過剰に引き上げます。
  • 4台はいずれも“体験重視”の狙いが明確です。光岡 オロチ=所有満足、NAロードスター=軽量哲学、CR-Z=ハイブリッド×6MT、MR-S=軽量ミドシップ。
  • 直線の数字が平凡でも価値は高いです。日常域やワインディングでの楽しさ、扱いやすさ、唯一無二の個性が“速さ以外の正解”を示します。

参考文献

※加速タイム等は計測条件・仕様差で変動します。上記は代表的な一次情報・主要媒体の記述を確認し、整合性を取ったうえで参照しています。

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