BMW 2シリーズグランクーペがダサい言われる理由!売れてないって本当か?

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BMW 2シリーズグランクーペは「ダサい」と評されがちですが、本当にそうでしょうか。デザイン上の論点、販売の実情、そして選ぶ価値を、自動車ライターの視点で整理します。感情論に流されず、FWDパッケージの必然性や商品戦略まで丁寧に検証し、購入検討者が判断しやすい材料を提示します。
BMW 2シリーズグランクーペとはどんな車?

(出典:BMW公式サイト)
ボディタイプと特徴
「BMW 2シリーズグランクーペ」は、全長約4.55m級の4ドア“クーペ風”セダンで、初代F44(2020年〜)に続き2025年に第2世代F74が登場しました。前輪駆動ベースのUKL2プラットフォームを採用し、実用性重視のパッケージを備えるのが持ち味です。最新世代は「BMW Operating System 9」とカーブドディスプレイを導入し、操作性と内装の先進感を強化しています。(ウィキペディア, BMW Group PressClub)
ライバル車との違い
直接の競合は「Mercedes-Benz CLA」や「Audi A3 セダン」。いずれもプレミアムCセグの4ドアで、デザイン性と先進装備で若年層の入口を担います。2シリーズグランクーペはBMWらしいハンドリング志向と、後席・荷室の使い勝手(初代で430L)で差別化してきました。最新F74は内装の質感・インフォテインメントを一段押し上げています。(GCBC, ベストセラー車, Toprank, Car and Driver)
ターゲット層
「3シリーズは大きい・高い」と感じる都市部ユーザー、輸入プレミアムの“最初の1台”を狙う層が中核です。セダンの機能性を取りつつ、クーペ風の見た目で所有満足度を求める人に刺さるモデル構成です。日本でも第2世代の正規導入(2025年3月発表)が行われ、継続販売されるポジションにあります。(webCG)
「ダサい」と言われる理由

(出典:当サイト)
フロントマスクのデザイン
ワイドで連結されたキドニーグリルと鋭いヘッドライトは主張が強く、グレードによっては質感差も出ます。「押しの強さが上品さを損ねる」と感じる人が一定数いるのは事実。一方でメーカーは“スポーティ”を強調する意匠として説明しています。(bmw.ie)
サイドシルエットの不自然さ
FWD由来の短いフロントオーバーハングと高めのキャビンにより、“クーペ”と名乗るわりに背高に見える角度があります。実際、F74でも全高が上がり「クーペ志向のセダンとしてやや背が高く見える」との指摘も見られます。(Paul Tan’s Automotive News)
リアデザインのまとまりのなさ
左右に張り出すランプ形状とディフューザー風の加飾が多く、角度次第で要素過多に映る点が賛否の分岐点です。精悍さを狙った黒光沢パーツの多用も、好みが分かれる理由でしょう。(bmw.ie)
BMWらしさの不足
「縦置きRWDの伝統」という文脈で語られる“BMWらしさ”に対し、FWDベースの2シリーズグランクーペは異端です。初代F44がクーペ(G42)と機構的に無縁である点を知る愛好家ほど違和感を覚えがち、という構図があります。(ウィキペディア)
実際に売れていないのか?

(出典:当サイト)
日本での販売状況
日本ではモデル別の細かな登録台数が恒常的に公表されず、上位に現れるのは「MINI」「GLC」「3シリーズ」などが中心です。このため“街で見かけない=売れていない”という印象になりやすいのが実情。ただしBMWジャパンは2025年3月に第2世代F74を正式導入しており、商品戦略上の継続性は明確です。(カー・アンド・ドライバーonline [CAR and DRIVER], VAGUE, webCG)
海外市場での評価
米国では車名別細分が混在しますが、「2 Series」全体の2023年販売は11,620台。専用レビューも継続し、F74では室内の先進性や装備刷新が話題です。つまり“市場から無視されている”状況ではありません。※数字は2ドアクーペ等を含む集計。(ベストセラー車, MotorTrend)
他のBMWモデルとの比較
同じ“2”でも「2シリーズ クーペ(G42)」は後輪駆動系で性格が別物。伝統的な走りを求めるならクーペ、実用+ブランド体験を求めるならグランクーペ、という住み分けです。初代F44がクーペと無縁であった点は公式資料にも明記されています。(ウィキペディア)
それでも2シリーズグランクーペを選ぶ理由

(出典:当サイト)
BMWのブランド力
「BMW」の品質基準、販売・サービス網、そして最新世代でのOS9搭載など“持つ満足”が明確です。エントリー価格帯で“最新のBMW体験”を提供し続けていること自体が価値と言えます。(BMW Group PressClub)
運転性能と乗り心地
FWDでもシャシーチューニングはBMW流。上級の「M235i xDrive」では2.0Lターボ+機械式LSDの設定があり、俊敏さと安定性を両立。第2世代では快適装備と運転支援も強化されています。(Toprank, Motor1.com)
コストパフォーマンス
新車は装備の近代化で商品力が上昇。中古では初代F44が手頃な相場に入り、ブランド体験の“入口”として現実的です。維持費や保証の条件を精査すれば、総額での満足度は高くなり得ます。(Goo-net Exchange, MOTA(旧オートックワン))
最後に

(出典:当サイト)
結論として、2シリーズグランクーペはデザイン嗜好で賛否が分かれますが、最新装備と扱いやすいサイズ、BMWの走りとサポート網を享受できる現実解です。見た目の違和感は実車確認で印象が変わることもあります。用途と価値軸を明確にすれば、満足度は十分に高められます。
要点
- 「ダサい」と言われる主因は、強いフロント意匠、背高に見えるサイド、要素過多なリア、そしてRWD伝統からの乖離による“BMWらしさ不足”という認知です。
- 販売不振かという点は、日本は台数が見えにくい一方で海外を含めモデルは継続・世代交代しており、市場から無視される存在ではありません。
- それでも選ぶ理由は、ブランド体験の入口としての価値、軽快な走りと快適性、装備刷新や中古の選択肢を含むコストパフォーマンスの総合力です。
参考文献
- BMW公式プレスリリース:新型「BMW 2 Series Gran Coupé」・OS9/QuickSelectの採用(2024年10月16日)。(BMW Group PressClub)
- webCG:第2世代「BMW 2シリーズ グランクーペ」日本導入(2025年3月5日)。(webCG)
- Car and Driver:2025年型の内装・装備レビュー(iDrive 9、カーブドディスプレイ)。(Car and Driver)
- BMWBlog/Motor1:第2世代F74の概要・価格レンジ・装備。(BMW BLOG, Motor1.com)
- paultan.org:F74の寸法・見え方に関する記述。(Paul Tan’s Automotive News)
- Wikipedia(英語):モデル概要、F44とG42の関係。(ウィキペディア)
- Best-Selling-Cars(米):米国「2 Series」販売実績(2023年)。※ボディ形状混在。(ベストセラー車)
- 中古車相場の参考(Goo-netほか)。(Goo-net Exchange)
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