レクサスESがひどいとされる3つの理由と評価

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レクサスESは、静粛性や快適性に優れた高級セダンとして人気を集めていますが、一部では「ひどい」といった否定的な声も聞かれます。本記事では、実際のユーザー評価や競合車種との違いを踏まえながら、レクサスESの悪いところ・課題と、その実態について詳しく解説します。

レクサスESとはどんな車か

レクサスESの基本情報

レクサスESは、トヨタ自動車が展開する高級ブランド「レクサス」のミドルクラスセダンです。エレガントで快適な移動を提供することをコンセプトに設計されており、静粛性や乗り心地の良さが特徴です。現行モデルは7代目にあたり、日本市場へは2018年に初めて導入されました。それ以前は北米や中国など海外市場専売のモデルでしたが、日本でも需要に応える形でラインナップに加わった経緯があります。パワートレインは2.5リッター直列4気筒ハイブリッド(ES300h)のみで、システム合計出力は約218馬力を発生します。トランスミッションは電気式無段変速(CVT)でスムーズな加速を実現しています。駆動方式は前輪駆動(FF)で、レクサスのセダンとしては異例のFFレイアウトを採用している点が特徴的です。車両サイズは全長約4,975mm、全幅約1,865mm、全高約1,445mmと堂々たる大きさで、車両重量も約1.7トンに達します。このようにボディは大型ですが、その分室内空間は非常にゆとりがあります。後部座席の足元スペースは広く、大人がゆったりと座れる居住性を確保していますし、トランク容量もゴルフバッグが複数積める十分な広さです。燃費性能にも優れており、WLTCモードでリッター20km前後を記録します。燃料はレギュラーガソリン仕様で経済的な負担も比較的軽く、大排気量エンジンを搭載した輸入車セダンに比べると日常の維持費は抑えられる傾向にあります。日本での新車価格帯はグレードによりますが約600万~750万円程度となっており、レクサスのラインナップではコンパクトセダンのISとフラッグシップのLSの中間に位置するモデルです。

歴史とこれまでのモデル

レクサスESの歴史は1989年にまで遡ります。初代ESは、レクサスブランド創設時にフラッグシップのLSとともに北米で発売されました。当初はトヨタ「カムリ」をベースにした前輪駆動の中型セダンとして位置づけられ、その後も代を重ねて進化を続けてきました。日本国内ではかつてトヨタブランドから「ウィンダム」という名称で同クラスの車が販売されていた時期もあり、レクサスES自体は長らく海外専売のモデルだったのです。2018年に発売された現行の7代目ESにて、ついに日本初導入が実現し、それ以降は日本でも正式に販売されています。7代目ESでは、新プラットフォームとしてTNGA設計のGA-Kプラットフォームを採用し、走行性能と快適性が大きく向上しました。また、世界初のデジタルアウターミラー(カメラ式サイドミラー)の市販化など、先進技術も積極的に取り入れられています。年次改良も適宜実施されており、安全装備のアップデートや内外装の意匠変更が随時行われています。例えば2021年のマイナーチェンジでは、フロントグリルやヘッドライトのデザインが洗練され、インフォテインメントシステムは従来のリモートタッチ操作に加えてタッチパネルにも対応するよう改良されました。発売から時間が経過していることもあり、次期モデルのフルモデルチェンジが近いのではないかとの噂もありますが、現行ESも熟成が進み完成度の高い一台となっています。

競合車種との違い

レクサスESの主な競合車種としては、同クラスの輸入車セダンや国内高級セダンが挙げられます。輸入車ではメルセデス・ベンツEクラス、BMW 5シリーズ、アウディA6といったプレミアムセダンが同価格帯に位置します。これら欧州車の競合に対し、レクサスESはハイブリッドによる優れた燃費性能と静粛性、そしてレクサスならではの高い信頼性を強みとします。一方でドイツ車のような力強い加速感や、後輪駆動ならではの鋭いハンドリングといったスポーティな要素は控えめで、走りの味付けの面でキャラクターが異なります。また、国内の競合としてトヨタ「クラウン」も比較対象に挙げられるでしょう。クラウンは一時セダン型の生産が中断されSUV系モデルのみとなっていましたが、2023年にセダンモデルが復活し再び市場に投入されました。新型クラウンセダンは先進的なデザインと最新技術を備え、上位グレードでは価格帯もESに近接しています。クラウンは従来FR(後輪駆動)を基本としてきたため運動性能では優れますが、ハイブリッドを中心とした静粛性や燃費性能ではESが勝る部分もあり、このあたりはユーザーの重視するポイントによって評価が分かれるでしょう。さらに、レクサスESはプラットフォームやパワートレーンを共有するトヨタ「カムリ」ともしばしば比較されます。カムリはエンジンや基本性能が近しく、価格がESよりも200万円以上安価であるため、「同じような性能ならカムリで十分ではないか」という指摘をされることがあります。確かに実用面のスペックでは共通点が多いものの、ESは内外装の質感、細部の仕立て、そしてレクサスオーナー向けの充実したアフターサービスなど、単なるスペック表には表れない付加価値を備えています。例えばディーラーでの手厚いおもてなしや、上質なレザー・ウッドトリムを用いたインテリアの高級感などは、カムリにはないESならではの魅力と言えるでしょう。このように、レクサスESは競合各車と比べて派手さやスポーティさでは控えめなものの、静かで快適な移動と高級車らしい品質の高さを求めるユーザーに支持される独自のポジションを築いています。

「ひどい」と言われる3つの理由

レクサスESは高級セダンとして基本性能のバランスが取れた車ですが、一部では「ひどい」「ダメ」といった否定的な評価が聞かれることもあります。その背景には、主に以下の3つの要因が指摘されています。それぞれの理由について詳しく見てみましょう。

走行性能に対する不満

まず挙げられるのは走行性能への不満です。レクサスESは静粛性や安定性を重視した設計となっており、スポーティな走りや俊敏なハンドリングを求める人には物足りなく映る場合があります。前輪駆動(FF)レイアウトによる特性上、後輪駆動車のようなキビキビしたコーナリングやリニアな操舵感には欠けるとの指摘があります。また、搭載エンジンが2.5L直4ハイブリッドのみであるため、パワフルさを期待するユーザーにとっては加速性能がやや控えめです。例えば高速の合流や追い越し加速の際、エンジン回転数が上がっても「思ったほど伸びない」と感じるケースがあります。実際の0-100km/h加速は約8秒台と同クラスのドイツ車(6気筒エンジン搭載モデルなど)に比べ見劣りする数字です。このため、「高価な割に走りが平凡」という声が出てしまうようです。さらに、電動パワーステアリングのフィーリングについて「中速域で手応えが軽すぎて曖昧」と感じる意見や、ウインカーレバーや内装スイッチ類の操作感が「高級車にしてはチープ」と指摘する声もあります。総じて、レクサスESのドライビングフィールは穏やかで安定志向であり、刺激的な走りを期待するとギャップを感じることがあるようです。

乗り心地や静粛性の課題

次に指摘されるのは乗り心地や静粛性に関する課題です。レクサスESは基本的に乗り心地が良く静かな車ですが、一部のユーザーは「期待したほどではない」と感じることもあるようです。例えば、エンジンが4気筒ゆえに強く踏み込んだ際の音質が上質なV6エンジン搭載車に比べてやや粗く感じられ、「加速時のエンジン音が耳につく」という声があります。また、路面の荒れた道路を走行するとタイヤからのロードノイズや微振動が伝わり、フラッグシップセダンであるLSほどの絨毯の上を滑るような静粛性・乗り心地には達していないとの指摘もあります。特にFスポーツ仕様では足回りがスポーティに引き締められているため、舗装の継ぎ目で多少ゴツゴツ感を覚える場面もあり、ゆったりとした乗り心地を期待した人には硬く感じられることがあります。一方で標準グレードでは逆にサスペンションがソフトすぎて、高速域では若干ふわつきを感じるという意見も散見されます。さらに、後席の快適性についても「思ったほどではない」という声があります。確かにESの後部座席は足元空間が広く快適ですが、シートのリクライニング角度やクッションの形状が限定的で、長時間乗車では乗員が多少疲れを感じる場合があるようです。加えて、車体が大きいぶん日本の狭い道路では段差乗り越え時の振動や揺れを完全にはいなしきれず、乗り心地の面で若干の課題を感じるユーザーもいるようです。ただし、これらの感じ方は個人差や比較対象によるところが大きく、全体としてESの静粛性・快適性は同クラス平均以上である点は留意が必要です。

装備・価格に関する疑問

三つ目の理由は装備や価格設定への疑問です。レクサスESは日本仕様だと600万円台から700万円台後半の価格帯で、高級車として決して安くはありません。そのため「価格に見合った価値が感じにくい」という批判が出ることがあります。特に引き合いに出されるのがトヨタのカムリとの比較です。ESとカムリは基本的なプラットフォームやエンジンを共有しており、実用性能や燃費も大差ありません。それにもかかわらず車両価格には200〜300万円ほどの開きがあるため、「中身はほぼカムリなのに値段だけ高い」という声が上がりがちです。また、内装デザインについて「シンプルすぎて高級感に欠ける」という指摘も見られます。確かにESのインテリアは落ち着いたレイアウトですが、人によっては質実剛健すぎて地味、あるいは設計が少し古く感じられるようです。メータークラスターが完全デジタルではなくアナログ風の表示を残している点や、ダッシュボード周りの造形が保守的である点を「時代遅れ」と捉える意見もあります。さらに装備面では、最新世代のレクサス車(例えば新型NXやRX)に搭載されている先進的なインターフェースや大型ディスプレイと比べ、ESのシステムはマイナーチェンジで改善されたもののやや見劣りすると感じる人もいます。また、オプション装備のデジタルアウターミラー(サイドカメラミラー)に関しては、「映像の解像度や視認性がまだ実用的な鏡に劣る」との声もあり、革新的な装備ではあるものの好みが分かれるところです。これらの点から、「価格の割に装備や内装の豪華さが足りない」「コストパフォーマンスが悪い」という評価につながっています。加えて、レクサスESは他のレクサス車(例えばSUVモデル)に比べリセールバリュー(中古市場での残価)があまり高くない傾向も指摘されます。人気車種ではないため中古価格の下落が大きく、新車で買うと損だと感じる人もいるようです。ただ、こうした価格や装備に関する不満点は、レクサス全般に共通する傾向でもあります。要は高額なクルマであるがゆえに期待値も高くなり、そのギャップが「ひどい」という言葉につながっている面があると言えるでしょう。

レクサスESの評価ポイント

批判的な意見がある一方で、レクサスESには多くの優れた評価ポイントがあります。実際にオーナーになった人や試乗した人からは肯定的な声も数多く上がっており、その魅力に触れている人も多いです。ここでは、レクサスESの主な評価ポイントを3つ取り上げて解説します。

高級感とデザイン性

レクサスESは派手さこそ控えめなものの、上質で洗練された高級感を備えています。外観デザインは流麗なロングノーズ・ショートデッキのシルエットと、存在感のあるスピンドルグリルにより、一目でレクサスと分かる風格があります。メッキ加飾やシャープなLEDライトの演出も相まって、品格のある佇まいを醸し出しています。特に年配の方や落ち着いたデザインを好む層には「派手すぎず上品で良い」と好評です。一方、若い世代やスポーティさを求める層向けには、Fスポーツ仕様で専用のメッシュグリルや大型アルミホイール、内装のアクセントカラーなどが用意され、程よくアグレッシブなスタイルも選択できます。インテリアに目を向けると、ダッシュボードやドアトリムにはソフトパッドが奢られ、本木目やアルミ加飾が随所に施されており、素材の質感は非常に高いです。職人の手仕事を感じさせる細部の仕上げや、シート表皮の縫製の丁寧さなど、触れる箇所からは高級車らしい満足感が得られます。また、10スピーカー以上を備えるオーディオシステムや、上級グレードに標準装備されるマークレビンソン製プレミアムサウンドシステムの音質も評価が高く、車内をコンサートホールのような空間にしてくれると評判です。加えて、ボディの塗装品質や防音対策の徹底など見えない部分にも配慮が行き届いており、ドアの閉まる音ひとつ取っても重厚で「さすがレクサス」と感じさせます。デザイン面ではシンプルすぎて地味との意見もありますが、その分落ち着きがあり飽きの来ないデザインと評価する声も多いです。実際、数年乗っても内外装の古臭さを感じにくく、長く愛着を持てるタイムレスな意匠であることもESの魅力と言えるでしょう。

燃費や維持費の実際

ハイブリッド専用モデルであるESは、燃費性能の高さが光ります。車両重量1.7トン超の大型セダンでありながら、市街地から高速走行までトータルでリッターあたり15〜20km程度の実燃費を記録するケースが多く報告されています。満タン給油での航続距離は900〜1000kmにも達し、長距離ドライブでも給油回数が少なくて済むのは大きな利点です。燃料もハイブリッドゆえにレギュラーガソリンで走行でき、ハイオク指定が多い輸入車セダンと比べて燃料代を抑えられます。さらに、電気モーターとエンジンの併用による回生ブレーキのおかげでブレーキパッドへの負担が小さく、ブレーキパッドやディスクローターの摩耗が少ないなど整備コストの面でも有利です。レクサスは初回車検までの定期点検費用がメーカー保証に含まれていたり、長期間のメンテナンスパックを用意している場合もあり、購入後のサポートも充実しています。また、同価格帯の輸入車と比べても信頼性が高く故障が少ないため、「長く乗っても大きなトラブルがなく安心して所有できる」というオーナーの声も多く聞かれます。自動車税は2.5Lエンジン相当の区分となり年間の税額も大排気量車より低く抑えられ、任意保険料も高性能なスポーツカーほど跳ね上がることはありません。こうした面から、レクサスESは高級車でありながら維持費は比較的良心的であると言えます。環境性能に優れることからエコカー減税等の優遇措置(※購入時期の制度による)を受けられる場合もあり、経済的メリットも享受できます。

ユーザーの口コミ

実際にレクサスESに乗っているユーザーからは、総じて満足度の高い評価が寄せられています。国内のSNSや口コミサイトを見ると、「静かで乗り心地が良く、長距離でも疲れにくい」「ハイブリッドのおかげで燃費が想像以上に良い」「内装の質感が高く、所有する喜びを感じる」といったポジティブな意見が多く見られます。あるオーナーは「ESに乗り換えてから、高速道路の移動が格段に快適になった。車内での会話もしやすく、同乗者にも好評です」と述べており、静粛性と快適性への満足を強調しています。また、「レクサスは購入後のディーラー対応が素晴らしく、アフターサービスでも優雅な体験ができるので、車に乗る時間以外の満足感も大きい」という声もあります。レクサス店でのきめ細かなサービス(ウェルカムドリンクや代車の用意、点検時の洗車サービスなど)はESオーナーにとって所有体験の価値を高めている要素です。一方でネット上の批判については、「実際に乗ったことがない人が言っているだけでは?」という指摘も散見されます。Yahoo!知恵袋などでも「試乗してみたらESはとても良い車だった」「ネットの酷評はレクサスへの偏見もあるように感じる」という趣旨の投稿があり、実際のユーザー評価は総じて高いことがうかがえます。さらに、レクサスESは世界的にも評価が高く、北米を中心に累計販売台数が300万台を超えるロングセラーモデルでもあります。こうした実績が示すように、レクサスESは多くのユーザーから信頼され、高く評価されている車なのです。総合的に見て、レクサスESは静粛性・快適性・経済性といった面でオーナーの期待に応えており、「買って良かった」「手放す理由が見当たらない」という満足の声が多いのが印象的です。

知られざるレクサスESの魅力

先に挙げた評価ポイント以外にも、レクサスESにはあまり知られていない隠れた魅力やメリットが存在します。また、実際のオーナーの声から見えてくるリアルな魅力、そして同じレクサスブランド内の他車種と比べて見た際の特徴についても触れてみましょう。

隠れた長所・メリット

レクサスESの隠れた長所の一つに、前輪駆動であることの実用上のメリットが挙げられます。高級セダンでFFレイアウトは珍しいですが、そのおかげで車内のトンネル(後輪駆動車にある後席中央部の床の張り出し)がなく、後席フロアがフラットで広々としている利点があります。3人乗車時でも足元を楽にできるため、後部座席中央に人を乗せても快適です。また、FFはエンジン重量が前輪にかかるぶん雪道など滑りやすい路面で駆動輪のグリップが得やすく、冬季の走行安定性に優れるというメリットもあります。実際、雪国のユーザーからは「FFのESは冬道でも安定していて安心できる」という声もあり、四輪駆動(AWD)が選べない点を大きなハンデと捉える必要はないようです。その他の隠れたメリットとしては、長距離ドライブでの疲労の少なさがよく挙げられます。静粛性とシートの座り心地の良さ、さらに全車速対応のレーダークルーズコントロールやレーンキープアシストといった先進運転支援機能によって、高速道路の移動が非常に快適です。「東京~大阪間をESで走ったら疲れ方が全然違った」といった感想も聞かれ、移動時間が長い人ほどその真価を実感できるでしょう。また、デジタルアウターミラー装着車では従来ミラーより小型のカメラで視界を確保するため車幅が抑えられ、狭い道ですれ違いやすいという意外な利点もあります(ミラー部の張り出しが少ないため)。さらに、ネット上ではデザインに関して賛否が分かれるESですが、逆に言えば目立ちすぎない落ち着いた高級車であるため、あまり人目を引かずに静かに所有を楽しめるという点を好む向きもあります。派手さを求めないオーナーにとって、必要十分な高級感を備えつつも嫌味のないスタイルは大きな魅力なのです。

所有者の声

実際にESを所有している人から寄せられる率直な声には、その車の本当の良さが現れています。例えば、ある50代のオーナーは「LSほど威圧感がなく、日常で気負わず乗れるところがESの良さだ」と語っています。フラッグシップのLSだと運転するにも身構えてしまう場面がありますが、ESは扱いやすいサイズ感と落ち着いた雰囲気で、普段使いしやすい高級車として重宝しているようです。また別のオーナーは「カムリも検討したが、やはり内装の質感やディーラーサービスを考えてESにして正解だった。毎回ディーラーに行くのが楽しみになるほどサービスが丁寧だ」とコメントしています。レクサスならではのホスピタリティの高さが、所有満足度を押し上げていることが窺えます。長期間乗っているオーナーからは「5万km走行しても不具合一つ出ていない。信頼性は抜群だ」という安心感の声もありますし、「この静かさと乗り心地に慣れると、もう他の車には戻れない」という愛着の表明もあります。一方で、「内装がシンプルすぎる」という意見を持つオーナーもいますが、それを補って余りある快適性や経済性があるため総合的には満足しているというケースがほとんどです。総じて、所有者の生の声からはレクサスESの堅実な良さと手放せない魅力が伝わってきます。

他のレクサス車種との比較

最後に、レクサスラインナップ内でのESの立ち位置や他車種との比較についてです。まず上位モデルのレクサスLSとの比較では、LSはV6エンジンや豪華な内装装備、先進技術をふんだんに盛り込んだフラッグシップセダンであり、その威厳と快適性は別格です。ただし新車価格はESの2倍近く(1,000万円超)に達し、維持費やサイズも含めて気軽に扱える車ではありません。その点、ESはLSに匹敵する静粛性や広い室内空間を持ちながら、よりコンパクトで経済的な選択肢となっており、「身の丈に合ったラグジュアリー」を実現できるモデルと言えます。実際、LSからESに乗り換えたという人もおり、「走りの余裕こそLSに譲るが、普段乗りにはESで必要十分」といった声もあります。次にレクサスISとの比較では、ISは3ナンバーながらボディが一回り小さく、軽快なハンドリングが持ち味のスポーティセダンです。FRレイアウトによるダイレクトな操舵フィールや加速性能で勝りますが、その反面後部座席やトランクの広さ、乗り心地の柔らかさではESが優位です。家族を乗せる機会が多い方やゆったりと移動を楽しみたい方にはES、運転そのものを積極的に楽しみたい方にはIS、といった具合にキャラクターが明確に分かれています。かつて販売されていたミドルセダンのレクサスGSは、FRレイアウトでスポーティかつ上質な車でしたが現在は生産終了しており、その快適性の面はES、スポーティさの面はISが受け継いでいるとも言えるでしょう。また、近年人気のSUVモデルとESを比較するケースもあるでしょう。例えばレクサスNX/RXといったSUVは高いアイポイントやラゲッジの利便性、悪路走破性などが魅力ですが、静粛性やハンドリングの面ではセダンであるESに軍配が上がる部分もあります。高速巡航時の安定感や低重心によるコーナリングの安心感はセダンならではであり、移動を快適に楽しむという観点ではESは依然魅力的な選択肢です。このように、レクサスESは同ブランド内の他モデルと比べても独自の立ち位置を占めており、スポーティさとラグジュアリー性のバランスを重視するレクサス車の中で、快適性と実用性に振った個性を放っています。

購入前に確認すべきポイント

レクサスESの購入を検討する際、後悔しないためには事前にいくつか確認しておくべきポイントがあります。また、購入後の取り扱いや注意点についても知っておくと、より安心してオーナーライフを送れるでしょう。以下にまとめます。

試乗やチェックすべき箇所

まず、購入前には必ず試乗をすることをおすすめします。レクサスESは乗り心地や静粛性に定評がありますが、運転フィールや加速感などは個人の好みによって評価が分かれる部分です。試乗では以下の点をチェックしてみましょう。

  • 加速性能とエンジン音: ハイブリッド特有の加速フィールが自分の好みに合うか、高速道路の合流などでパワー不足を感じないか確認します。加速時のエンジン音が気になる場合は、その点を意識して試乗しましょう。
  • 乗り心地とハンドリング: 普段走る道に近い環境で、サスペンションの硬さやステアリングの感触を確かめます。できれば荒れた路面や高速域も試し、ソフトすぎないか、あるいは硬すぎないか、自分にとって快適かどうか評価します。
  • 車両サイズの取り回し: 全長約5m・全幅1.86mのサイズ感が自分の運転で扱えるか、駐車場に入れやすいかをチェックします。ディーラーで縦列駐車や車庫入れを試させてもらえる場合は、バックカメラやパノラミックビューモニターの使い勝手も含め確認すると良いでしょう。
  • 視界とデジタルミラー: Aピラーの太さによる死角の有無や、着座位置からの見晴らしを確認します。もしデジタルアウターミラー装着車を検討している場合は、実際にカメラミラーの映像を体験し、違和感がないか、夜間や逆光時の視認性も営業担当者に尋ねてみましょう。
  • 後席や荷室の実用性: 家族や同乗者のために後部座席の広さや座り心地をチェックします。必要に応じて身長の高い人に座ってもらい、ヘッドクリアランスや足元スペースを確認しましょう。また、トランクに荷物(スーツケースやゴルフバッグ等)を積む想定があるなら、その収納性も確かめておきます。
  • 装備やグレードの違い: ベースグレードとFスポーツ、Version Lなどで内装素材や装備がどの程度違うかを見比べ、自分が許容できるレベルか判断します。特にオーディオ(マークレビンソンの有無)やシートの違い(本革か合成皮革か、機能の有無)などは満足度に関わるので要チェックです。

以上の点を念入りに確認することで、「思っていたのと違った」というミスマッチを防ぎ、自分にとってベストな一台かどうか判断しやすくなります。

購入後に気をつけること

レクサスESを購入した後も、快適に長く乗るために気をつけるべきポイントがいくつかあります。

  • 車幅感覚と駐車: ESは車体が大きいので、狭い路地や立体駐車場では慎重な運転が求められます。納車直後は特に車幅感覚に慣れるまで無理なすれ違いや狭い駐車枠への出し入れを避け、ゆとりを持って運転しましょう。駐車時には全方位カメラやセンサーをフル活用し、サイドミラーもこまめに見てホイールの擦り傷に注意します。
  • デジタルアウターミラーの取り扱い: デジタルミラー装着車の場合、カメラ部分のレンズカバーは傷が付きやすい素材のため、洗車時には柔らかい布で優しく洗うよう心がけます。特に樹脂部分は擦ると簡単にスクラッチが入るので注意が必要です。また、日中の明るい環境では車内のディスプレイに映り込みや見づらさを感じる場合があります。その際はディスプレイの明るさ調整を行うか、サングラスを活用するなど工夫すると良いでしょう。
  • 定期メンテナンスの遵守: ハイブリッドカーであるESは、高圧バッテリーやモーター冷却系の点検なども含め、定期的なメンテナンスが重要です。メーカー推奨の点検・整備スケジュールを守り、エンジンオイルやブレーキフルード交換、タイヤローテーションなどを適切に行いましょう。特にハイブリッドバッテリーの冷却ファンフィルター清掃は忘れずに(長期間清掃しないと冷却性能が落ちバッテリー寿命に影響します)。
  • タイヤ・ホイール管理: Fスポーツなど低扁平タイヤを履くグレードでは、路面の段差でタイヤやホイールを傷めないよう注意します。空気圧も適正に保ち、偏摩耗がないか定期的にチェックしましょう。標準グレードのタイヤは省燃費タイプが装着されていますが、減ってきたら早めの交換を心がけ、静粛性重視の銘柄を選ぶと元の快適性を損ないにくいです。
  • ボディケアと防錆: ボディの美しさを保つため、定期的な洗車とワックスがけ(またはコーティング施工)を行うと良いでしょう。特に冬季に融雪剤を使用する地域では、下回りの洗浄を怠らず防錆対策に努めます。レクサスの塗装は高品質ですが、ケアを続けることで長年にわたり深い艶を維持できます。
  • 機能の習熟: 購入後は、先進のインフォテインメントシステムや安全装備を十分に使いこなせるよう、取扱説明書やディーラーの説明を参考に各種設定を確認しましょう。例えばレーダークルーズや車線維持支援の操作方法、ドライブモードの使い分けなどを理解しておくと、ESの性能を最大限活かせます。
  • 万一の備え: 万一事故やトラブルが起きた際には、レクサスオーナーズデスクや24時間対応の緊急サポートが利用できます。納車時に渡されるオーナーズキットに緊急連絡先が記載されていますので、いざという時のために車内に備えておきましょう。

これらの点に気をつけつつレクサスESを大切に扱えば、快適なドライブと高い満足度を長期間にわたって享受できるはずです。レクサスならではの上質なカーライフを存分に楽しんでください。

まとめ

要点

  • レクサスESは静粛性や快適性が高い一方、走行性能や装備面で物足りなさを感じるユーザーも多い。
  • 価格に対する装備や内装の質感、競合車種との比較で「コスパが悪い」といった批判もある。
  • 購入時は実車を十分に試乗し、自分の用途や価値観に合ったかどうかをしっかり確認することが重要。

レクサスESには走行性能や装備に対する課題が指摘される一方、高級感や燃費性能など多くの魅力も存在します。購入時は実際の使い方や重視するポイントを明確にし、試乗や装備の確認を徹底することで、後悔のない一台選びができるでしょう。

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