【高級セダンの乗り心地を比較】レクサスESとトヨタ・クラウンの乗り味について

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ラグジュアリーセダンとして知られるトヨタの「クラウン」と、同社のプレミアムブランド「レクサスES」。両モデルとも高級感溢れるスタイリングと快適性を誇っていますが、それぞれ異なる魅力を持っています。今回は、これら2台の乗り心地を徹底比較し、特徴や性能の違いを詳しく解説します。
レクサスESとクラウンの特徴

でははじめにレクサスESとトヨタ・クラウンの基本情報を振り返りましょう。
レクサスESの特徴

レクサスESは、静粛性の高さや高級感溢れる室内空間を売りにしているプレミアムセダンです。TNGAプラットフォームを採用したことで、ボディ剛性が向上し、乗り心地が向上しています。また、インテリアには高品質な本革やウッドパネルがふんだんに使用され、上質な空間が演出されています。パワートレインは、直4のハイブリッドとV6エンジンがあり、特にハイブリッドモデルは燃費性能と滑らかな加速が特徴的です。また、運転支援システム「Lexus Safety System+」も標準装備され、安全性能も非常に高いレベルにあります。
クラウンの特徴

一方、クラウンは日本の道路環境を考え抜いて開発された伝統ある高級セダンです。近年のクラウンはスポーティさを強調し、若年層にも受け入れられやすいスタイリングになっていますが、依然として快適性を重視した車作りがなされています。現行モデルでは新プラットフォーム「TNGA-L」が採用され、以前よりも運転性能や静粛性が向上しています。また、パワートレインは2.5Lの直4ハイブリッドと、2.4Lターボハイブリッドがラインナップされ、低速域から高速域まで滑らかな加速を可能にしています。さらに、トヨタの最新安全装備「Toyota Safety Sense」も標準装備されています。
乗り心地の違い

どちらも高級セダンですが、乗り心地にはそれぞれの個性が特徴付けられています。
シートの座り心地

レクサスESのシートは高級感ある素材を用いた快適性が特徴です。人間工学に基づいて設計され、長距離ドライブでも疲れにくい座面と背もたれの構造が採用されています。特にF SPORTグレードのスポーツシートは、体のホールド感が高く、スポーティな運転を楽しみながらも快適性を維持しています。一方、クラウンは乗員全体の快適性を考慮し、広めの座面と柔らかなクッション性を重視しています。シートの座面が若干高めで、乗降性に優れていますが、レクサスESと比較するとホールド感はやや控えめです。長時間乗車でも快適性を損なわない配慮がされていますが、よりスポーティな運転を楽しみたい方には若干の物足りなさを感じるかもしれません。
サスペンション性能
レクサスESのサスペンションは、やや柔らかめの設定で、路面からのショックを巧みに吸収します。細かな振動も伝わりにくく、高速道路での直進安定性は抜群です。また、コーナリング時の車体のロールも最小限に抑えられています。対してクラウンのサスペンションは、伝統的に柔らかめの乗り心地を重視していますが、最新モデルは適度な硬さが与えられています。路面の段差や凸凹に対しても上手に対応しますが、やや大きめの段差ではレクサスESに比べてショックが伝わりやすい傾向にあります。
室内空間の広さ
室内空間は、両者とも快適な設計ですが、レクサスESは後席のレッグルームやヘッドルームが広めに確保されています。後部座席の快適性を特に重視する場合、ESが優れています。一方、クラウンは前後席のスペース配分がバランスよく設計されているものの、後席はESよりやや狭めの印象です。ただし、乗降性の面ではクラウンがやや優位にあります。
走行性能の比較

見た目だけでは分からないエンジン性能も車の個性を決定する重要な要素です。
エンジン性能
レクサスESのハイブリッドは燃費性能と静粛性が特徴であり、2.5Lエンジンと電気モーターの組み合わせで、静かで滑らかな加速が可能です。一方、クラウンのターボハイブリッドモデルは、2.4Lターボエンジンと電動モーターの組み合わせにより、力強くダイナミックな走行が可能です。
ハンドリング
レクサスESのハンドリングは、穏やかで滑らかです。重厚感がありながらも扱いやすく、市街地から高速道路まで万能な性能を発揮します。対してクラウンは、より鋭敏なハンドリングを実現しています。スポーティな味付けで、運転を楽しみたい人に向いています。
高速走行時の安定性
高速安定性では両モデルともに優秀ですが、レクサスESは直進安定性が特に高く、静粛性も含めて高速走行での快適性はESが上回ります。クラウンも安定性は十分ですが、速度域が高まるにつれて若干のロードノイズがESより大きく感じられます。
快適性の違い

乗員への配慮
乗員への配慮は両車とも高水準ですが、レクサスESはリアシートを含めた乗員全員への細やかな気配りが特徴的です。一方のクラウンは運転手の快適性を特に重視しており、運転手主体の配慮が強い傾向にあります。
遮音性
遮音性に関してはレクサスESが圧倒的です。室内に入るノイズが極端に少なく、高級車としての静寂性を追求しています。クラウンも十分な静粛性を持っていますが、エンジン音やロードノイズの面で若干の差を感じます。
どちらが快適か?

総合評価
レクサスESとクラウンを比較した結果、総合的な乗り心地や快適性ではレクサスESに軍配が上がります。特に高速道路や長距離走行時の静粛性、シートの快適性、振動の少なさといった点で、ESは明確な優位性を持っています。また、後部座席の広さや乗員全体に対する配慮もESが勝っています。一方で、クラウンも決して快適性が劣るというわけではありません。クラウンの魅力は、日本国内の道路事情に適したサスペンション設計や運転手に配慮した運転支援機能、スポーティな走行性能にあります。特に、都市部でのストップアンドゴーが多い状況や、日常的な使い方においてはクラウンの方が運転のしやすさを実感できるでしょう。また、走行性能についても、ESは静粛性を伴う快適な移動を、クラウンはスポーティかつ力強い運転を楽しめる設計となっており、方向性の違いは明確です。そのため、車に求めるものが「ゆったりとした快適性」ならES、「スポーティかつ日常的な使いやすさ」ならクラウンという選択が適切でしょう。
選び方のポイント
レクサスESとクラウンの選択基準は、以下のポイントを参考にするとよいでしょう。
- 乗車頻度や走行距離で選ぶ
長距離を頻繁に走るなら、静粛性と長時間快適に過ごせるシートを備えたESが適しています。一方、日常的に短距離移動がメインなら、運転のしやすさやスポーティさに優れたクラウンの方が扱いやすさを感じられます。 - 快適性へのこだわり
プレミアム感やラグジュアリーな雰囲気、後席の快適性を求めるならESが優れています。運転席の快適性や日常的な使用を重視する場合には、クラウンがより現実的です。 - 走行性能の方向性で選ぶ
穏やかで滑らかな走行フィールを求めるならES、スポーティかつアクティブな走行フィールを求めるならクラウンがふさわしいです。
最後に


最後に両車とも日本が世界に誇る高級セダンであり、細かな違いがその車の個性となっています。自分自身の使用シーンや走行環境、または趣味嗜好に合わせて、最適な1台を選びましょう。
要点
- レクサスESは静粛性と後席の快適性に優れ、長距離移動に最適な高級セダン
- クラウンは運転のしやすさやスポーティな走行性能が特徴で、日常使用に適している
- 選択のポイントは、使用環境(都市部・長距離)と求める快適性や走行フィールに応じて異なる
参考文献
- レクサスES(英語・米国公式):Lexusの公式サイトからESモデルの情報をご覧いただけます(2025年モデルやハイブリッドなど)(トヨタ自動車WEBサイト)
- レクサスES(グローバル発表情報):2026年に発表された新型ESの公式プレスリリースです(上海モーターショーでの世界初公開、電動化や静粛性の向上など)(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
- トヨタ クラウン(日本向け公式サイト):クラウンの最新モデル情報やグレード比較などが閲覧可能です(トヨタ自動車WEBサイト)
- Toyota Crown(グローバル全体):Toyotaが公式に紹介するクラウンの歴史やモデル概要、現行16代目情報など掲載されています(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
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